技能試験を受けてきました
みなさんこんにちは!
電工魂ライターのSです。
12月13日、第二種電気工事士の技能試験を受けてきました!
今回は試験を受けてみての感想や技能試験の最中に苦労したことなどをレポートしていきたいと思います。
これから受ける方向けに、受験の際に注意すべきポイントも書いていきますね!
◆ シーズン1の筆記試験シリーズ はこちら!
第1弾、第2弾、第3弾、第4弾、 筆記持ち物準備編、筆記勉強方法まとめ◆ シーズン2の技能試験シリーズはこちら!
第1弾、第2弾、技能持ち物準備編会場にいくまで
私の試験会場は、明治学院大学という大学の神奈川県にあるキャンパスでした。
この大学は駅から距離があるため直通のバスが出ていて、そのバスに乗る必要がありました。
しかし慣れない駅かつバス乗り場がたくさんある大きな駅のため、バス乗り場を探すのに一苦労…。
しかし、遠くに目をやってみると、それらしき集団がバスを待っているのを発見したので、そこに向かったところ会場に行くバスを見つけることができ、一安心しました。
◆ ポイント:大きい駅の場合、バス乗り場が複数あって迷うこともあります。またバスは遅れが発生することも珍しくありません。バスの乗車時間よりも余裕をもって駅に着くようにしましょう!
バスを降りると、すぐ、会場の明治学院大学に到着しました。
入場まで
試験会場の大学に入ると、受験番号ごとにどこの教室で受験するかが書かれた紙が渡されます。
ここで、自分の受験番号を確認するのですが、この時に初めて筆記試験の受験番号と技能試験の受験番号が違うことに気づきました。
最初、筆記試験の際に使用した写真票に記載されている番号で教室を照会しようとしたので、自分の受験番号が載っていなくて会場を間違えたかと思い、すこし慌てました。
◆ ポイント:自分の受験会場、座席を確認するときは、技能試験の受験票に記載してある受験番号で照会しましょう。筆記試験の時と受験番号が変わっています!
技能試験の受験番号で会場の教室を照会し、入室。
入室の前には係員さんの指示で検温とアルコール消毒を行う決まりになっていました。
試験開始まで
試験開始までは、着席して待ちます。
私の受験した教室は、机が扇形に並べられていました。
会場は撮影禁止のため、イメージ図ではこんな感じです。
ここで着席してみて気づいたのですが、この教室、座席によって自分が使えるスペースにだいぶ差があります。
私の受験した教室では、前の方の席が横に短いため、前の方に座っている受験者の方がどうみても確保できるスペースが狭かったです。
狭いといっても、もちろん作業をするには問題のない程度のスペースはありますが、手元で作業をして横に工具を並べておくので、すこし工具を取るのに大変だったように思います。
この作業スペースの狭さを見て、普段からもう少し狭いスペースで練習しておけばよかったかもしれないと思いました。
よくある学校机で試験をする会場もあるようなので、学校机くらいのスペースで練習してみるのもいいかもしれません。
◆ ポイント:作業机は教室によってまちまちですが、かなり狭いところもあります。工具の置き場など十分に確保できないこともあるので、そんな状況でも余裕をもって完成させられるようにしておいた方がいいです。
そんな作業スペースの反省をしつつ、試験開始を待ちます。
会場には学生さんと思われる集団や、作業着で来ている現役電気工事士と思われる方、少数ですが女性の方など、幅広い層の受験者がいました。
机の上に並べられた工具を見比べても、この試験のために買ったであろうピカピカの工具を並べている方もいれば、仕事で使いこまれた工具を並べている人もいて、様々な目的でこの試験を受けている人がいるのだなと感じました。
材料確認
技能試験では、作業の前に、材料の入った小さい段ボール箱が配られます。
試験監督の「材料確認を始めてください」という合図とともに箱を開け、10分間の材料確認を行います。
この間、問題用紙は開いてはいけないのですが、材料箱を明けた瞬間、入っている材料でだいたいどの問題か察することができます。
◆ ポイント:技能試験は事前に公開されている13問のうちどれか1つが本番で出題されます。繰り返し練習している方であれば、材料を見た段階でどの問題か察するはずです。
私が箱を開けてみると、まず目に飛び込んできたのがランプレセプタクル。
そしてスイッチ、コンセント。ボックスや引掛けシーリングはなし…。
私の取り掛かる問題は、候補番号No.2の問題でした。
大の苦手な中型リングスリーブでもなければ、時間のかかるボックスもない。
これは、比較的得意な問題だったので、チャンスだ…!と思いました。
※ 実際に出題された問題用紙は: こちら作業中、感じたこと
材料確認を終え、いよいよ技能試験開始となりました。
問題用紙を開いて出てきたのは、やはり候補番号No.2。
材料確認の段階で頭の中に複線図も描いていたので、複線図はささっと紙に書くことができました。
◆ ポイント:作業時間は複線図の作成時間も含め40分。完成していないものや公式の「欠陥の判断基準」に一つでも当てはまる部分のあるものは不合格となります。時間と正確さの両方が求められる試験です。
複線図の作業は2~3分ほどで終わらせ、作業開始。
しかし、全体の感想として、練習よりあらゆる作業が全体的に遅くなってしまい、作業完了がかなりギリギリになってしまいました。
なにか決定的なミスがあったというわけではなく、例えばケーブルがうまく剥けないなと思ったら、1.6mmのケーブルをストリッパーの2.0mmの穴で剥こうとしているようなうっかりミスが何回もあったり、毎日、イヤというほど練習した輪づくりを、今までどうやって輪にしていたかわからなくなって一瞬固まってしまったり…。
緊張からか、そんな風に自分の頭がうまく働かなくなるような場面が多く、時間のロスが多くあり、その積み重ねで作業時間が大幅に延びてしまいました。
使える材料が限られているので、「ひとつのミスも許されない」という切迫感から、このような状況が生まれてしまったのだと思います。
出来栄えは…
もともと、No2の問題を完成させるのに25分~33分くらいかかっていたのですが、今回は大幅に作業が遅れ、制限時間40分のうち残り2~3分の段階で最後のリングスリーブの圧着作業が2つも残っている遅さになってしまいました。
作業が終了したとき、一応形にはなっていたのですが、最後に急いで圧着したリングスリーブに欠陥判定が出てしまうような気がしています。
欠陥の判断基準にある、「リングスリーブを上から目視して,接続する心線の先端が一本でも見えないもの」と、「スリーブに破損がある」に当てはまっていそうな部分を残したまま、時間が終わってしまう、非常に残念な結果となってしまいました。
時間に余裕さえあれば、リングスリーブは追加で支給をしてもらえる対象だったのでリカバリーもできたかもしれないのですが、時間がギリギリになってしまったため、それも叶いませんでした。
※ 公式の欠陥判断基準は: こちら私の反省点
作業を通してみて、反省点は2つあります。
ひとつは、緊張をもう少しコントロールできる状態で挑めばよかったということです。
私は本来そこまであがり症でもありませんし、この緊張は結局自信のなさから来たもので、シンプルに練習不足だったのだと思います。
もうひとつは、通しの練習が少なかったことです。
私は欠陥をとにかく作りたくないという思いから、通しでの練習よりは部分的な練習を繰り返し行っていました。
通しでの練習をもっとしておけば、作業時間のコントロールがもう少しうまくなったかもしれません。
2人目のOLの感想
さて、このシリーズでは時々登場していましたが、電工魂チームでは筆者のほかにもう一人、第二種電気工事士の技能試験を受験しています。
一緒に受けている人物は、筆者の上司にあたり、同じように社内業務をしているOLです。
この日、私とは別会場で受験をしていたのですが、取り組んだのは同じくNo2の問題。
話を聞いたところ、私とは別の試験での気づきも多くあったので、技能試験について感じたことをまとめました。
◆ 試験開始まで
会場には早めにつき、50分前には入室ができましたが、筆記試験と違い事前に勉強することもないので時間を持て余している感覚がありました。欠陥事例の確認を行っていましたが、時間があると緊張ばかりするのであまり早く着きすぎなくてもよかったかなと思いました。
◆ 試験会場について
私の受けた試験も大学が会場でしたが、やはり教室の場所によって作業スペースが違い、予想以上に狭いなという印象を受けました。机の左右には工具を置くスペースがありましたが、机の縦幅は作品が置けるぎりぎりのスペースしかありませんでした。練習は狭いスペースでやっておいた方がいいと思います。
◆ 試験中
試験開始時、かなり緊張して手が震えました。でも最初に複線図の書き間違いがあったこと以外は練習通りできたと思います。
複線図は書かない人もいるので、自分が複線図を書いているときに周囲から作業音がするのは少し焦りました。
作品は、35分ほどで完成しました。欠陥もとくになく作れたとは思うのですが、1つ大きな失敗が作業中に手を切って出血してしまったことです。
出血をともなうケガの対応
予想外のケガをしてしまった時、どのように対応したらいいのでしょうか。その対応についてもまとめました。
◆ ケガの対応~完成まで
ケガをしたのは作業開始から30分ほどが経ったあとで、リングスリーブの圧着後の端末処理の時です。前の人との距離が近かったこともあり、前の人に切った破片が飛ばないように手で覆って端末処理をしたら、ペンチで左手の手のひらを挟んでしまい出血しました。
ばんそうこうを2枚持っていっていたので、ばんそうこうで応急処置をしたのですが、それでも血が出てきそうなくらいには出血していたので、ハンカチで抑えながら残りの作業を行いました。幸い、作業は終盤で残りはコネクタをさす作業だけだったので、完成させることができたのはよかったです。
試験の際はばんそうこうに加え、ハンカチやタオルなど、もしものケガに備えたものは絶対に持って行った方がいいと思います。
今までの練習で、手に傷がつく程度のことはありましたが、こんな風に出血することはなかったので、痛みが苦しいというよりも予想外の展開にパニックになってしまいました。
ケガが怖い方は手袋をして作業をするというのもひとつの手段かもしれないなと思いました。
◆ ケガに対する公式の見解
なお、ケガをした場合の対処について、公式では以下のようにアナウンスされています。
>作業中にケガで出血した場合,あるいは具合が悪くなった場合には,すぐに申し出てく ださい。応急処置をいたします。ただし,その場で止血出来ないような場合には,手当を 優先するため,作業を終了し,退出して頂く場合があります。 なお,近年,カッターナイフでケガをされて,手当のために退出された方が増えていま すので,カッターナイフの使用を自粛してください。(電気技術者センター 技能試験の概要と注意すべきポイントより引用)
ケガをした場合、応急処置をしてもらうこともできますので、自分で処置できる範囲でないケガをした場合は、安全のためすぐに近くの試験監督に申し出るようにしましょう。
5つの注意すべきこと
ここまでの2人の体験から、特に注意した方がいいことを5つまとめます。
これから受験される方は、ぜひ私たちのような失敗を繰り返さないようにしてください。
◆ 技能試験時に注意すべきことまとめ
1.試験会場に時間に余裕を持っていく。バスの遅れや、会場内で受験番号から該当する部屋を探す時間も考慮。
2.会場によって確保できる作業スペースが違うことに注意。練習の総仕上げには、学校机程度の狭いスペースで練習を!
3.試験時は、いつもと違う環境で緊張し、思うように頭や手が動かないことも。練習の段階で余裕をもって完成させられるようにしよう。
4.欠陥のないように部分部分での練習をすることも大切だが、通しの練習で作業時間を把握しておくことも大切。
5.ケガをした場合の対策は必ずしておくこと。ばんそうこうやハンカチなど止血できるものを持っていこう。
結果発表は1月22日!
今回の合格発表は、2021年の1月22日。
あとは粛々と結果発表を待つのみです。
今回試験を受験された方、筆記試験を含め長い期間の勉強、大変お疲れさまでした。
また結果が分かったら、更新します!
◆ OLが受ける電気工事士シリーズ(シーズン1:筆記試験編)
第1弾、第2弾、第3弾、第4弾、 筆記持ち物準備編、筆記試験の勉強方法まとめ◆ シーズン2(技能試験編)
第1弾、第2弾、技能持ち物準備編
コメント
ストリッパーは大は小を兼ねると思いきや、1.6-3C部分で1.6-2Cが切れませんでした。工具が壊れた?と焦りましたが、その可能性の低さから、冷静に考えて間違いに気づけました。試験本番は悪魔が潜んでるので怖いのだ。
コメントありがとうございます!試験お疲れさまでした。
本当に、本番はいつもと違う環境から予想外のことが起こりますよね…。
緊張してミスが起こることも考慮して、それをカバーできるくらい練習しなければいけないなと思いました。