いくつ該当する?建設業版ブラック企業チェック!

会社づくり

ブラック企業になってはいないか

「もしかして、うちの会社って“ブラック企業”…?」

忙しい毎日の中で、ふとそんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで、自社がブラック企業かどうかを判断するため、建設業版ブラック企業チェックを作成しました。

あなたの会社はいくつ該当するでしょうか?考えながら読んでみてください。

◆ ブラック企業って?

厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。

出典: 厚生労働省

さすがに時代遅れ!社保未加入

社会保険(以下、社保)とは、雇用保険労災保険厚生年金保険の3つの保険のことを指します。

10年ほど前であれば、社保未加入の建設会社もまだまだ見られましたが、今では国が社保加入を推進し、2019年における建設業の社保加入率は企業単位でなんと98.4%

さすがに、まだ社保未加入の企業は従業員を守る意識が低い、ブラック企業と言わざるを得ないでしょう。

残業・休日出勤が多すぎる

常に人手不足の建設業。

人手が足りないことや作業日程のずれなどから、多少の残業や休日出勤は多くの会社で起こり、仕方ないことと言えるかもしれません。

しかし、あまりにも多い残業や休日出勤は問題。

繁忙期、気づけば「俺、今月休んだっけ?」なんて状態になってはいませんか?

労働基準法では、少なくとも毎週1回、または4週間を通じて4回以上の休日を与えることが義務づけられています。

月に4日以上のお休みがない状態であれば、ブラック企業と認定されてもおかしくないでしょう。

ちなみに、夜勤から日勤を通しで働くのも労働基準法的にはNGです。

寝不足の職人さん、無理は体をこわしてしまいますよ!

残業・休日出勤が給与に反映されない

先ほどの「残業・休日出勤が多すぎる」問題に関連してくるのがこの問題。

サービス残業サービス出勤のある会社は、労働に対して対価を払っていないのですから問答無用でブラック企業であると言えるでしょう。

毎日汗を流しながら働いている職人さんたちには、労働の対価を必ずもらってほしいものです。

ちなみに、残業代が出ないといっても「固定残業代」という制度であらかじめ何時間分かの残業代を給与に入れている企業もあり、この場合は違法にはなりません。

自社の給与体系を一度、確認してみてください。

◆ 固定残業代について詳しくはこちら!

パワハラが未だにある

すでに時代は令和だというのに、社員間で「ちょっとそれまずいんじゃないの?」というような発言や行動が減らない…。

そんなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

建設業はパワハラの多い業界と言われることもあり、日ごろから行動・言動には気を付けなければなりません。

パワハラのある会社は問答無用でブラック企業と思われてしまいます。

あの社員のあの言動はパワハラなのか?と何か思い当たることがあれば、ぜひ下のリンクもご参考ください。

◆ どんな行動がパワハラになるか気になる方はこちら!

喫煙ルールがめちゃくちゃ

時代は禁煙だというのに、オフィスで普通にタバコを吸っている人がいる…。

そんな事務所にいる方、実はまだまだいらっしゃるのではないでしょうか。

2020年4月からは禁煙に関するルールが厳しく定められ、会社事務所内での喫煙は基本的に禁止になりました。

喫煙をするにしても専用の喫煙ブースや換気の基準をクリアした喫煙専用室でないと吸うことができません。

このルールが守られていない会社は、社員の健康面に配慮していないブラック企業と言えるでしょう。

ちなみに、電子タバコも違法です。

「これはアイコスだから!」で納得する必要はありませんよ!

◆ 屋内禁煙に関する最新ルールはこちら!

休日イベントの強要 (賛否アリ)

「来週の釣り、行くよね?じゃあ車出してくれる?」

「●●くんもゴルフくらいできた方がいいよ?クラブはそこの店で売ってるから!」

などなど、実は面倒くさい社員からのお誘い。

社員同士の適度な付き合いは大事ですが、休日に度重なる誘いを受けると人によっては「自分の時間が取れない」と感じてしまいます。

これらはなにか法律に違反するわけではありませんし、中には休日も仲良く付き合える関係が理想だという方もいるので、ブラック企業であると断言することはできません。

しかし、人によっては苦痛に感じ、ブラック企業だと思うかもしれないという点で、全員参加の休日イベントは控えた方が無難でしょう。

日給制(賛否アリ)

まず第一に、日給制は何の法律にも違反していません

しかし、中には「休日の多い月は収入が減って苦しい」と感じ、「うちってブラック企業なのかなあ…」と思う方も存在します。

逆に「やったらやった分だけ稼ぎたい!」「休日は最低限でガンガン稼ぎたいから日給制がいい!」という職人さんもいるので、 職人の日給制に関しては、非常に意見の分かれる問題です 。

もしも、どちらの社員にも配慮したいと考えるなら、日給制か月給制を自由に選べるという制度を設けるといいでしょう。

日給/月給制を自由に選択できる企業は意外に多く、社員たちにもおおむね好評であるようですよ。

【おまけ】ブラックじゃないけどホワイトでもない、グレーな企業あるある

さて、ここからは「ブラック企業とは言えないけど社員から不満の出やすい会社の制度」をお届けします。

もしも自社で導入されていたら、できる限り改善しましょう。

① 資格試験が自費だ

「会社で使う資格なんだから受験費を出してよ!」と思う社員が多いこの問題。会社としては負担が増えてしまいますが、「合格したらキャッシュバック」「最初の1回目は会社負担」などのルールにすると不満も減ります。

② 飲み代は基本社員負担だ

会社主催の飲み会で会費を取ることが多いと社員は不満に思います。忘年会や設立記念パーティーなど、節目で行う会社主催の飲み会は、できれば会社負担で開催したいところです。

③ 毎月取られる、旅行積立金

「社員旅行なんか行きたくないのに毎月給与から勝手に積立金を引かれる!」

特に若手社員の愚痴でこの手の話をよく耳にします。

少なくとも社員旅行は希望性にして、積立金をもらうようにした方がいいかもしれません。

ブラック企業にならないために

みなさんの会社はいくつ該当したでしょうか。

法律違反は1つでも当てはまればブラック企業、それ以外は累積していくとブラック企業認定されてしまいます。

ぜひ自社について振り返る機会をつくり、該当する場合は速やかに改善策を設けて下さい。

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