建設業は若者離れが当たり前?オワコンと言われる4つの理由

会社づくり

「建設業の若者離れは当たり前」という声

インターネットで「建設業の若者離れ」について調べると、多く見かけるのが「若者離れは当たり前」という声。

SNSでは多くの若者が「建設業界の若者離れは当たり前」だと思う理由を語っています。

若者離れして当たり前と思われている建設業界の特徴について、調査しまとめました。

「建設業はオワコン」とも言われている

若者の多くが利用するSNSでは、「若者離れは当たり前」に加えて「建設業はオワコンだ」という投稿もたくさんあります。

オワコンとは「終わったコンテンツ」の略で、主に若年層がインターネットで利用する単語。「建設業はオワコンだ」とは、時代に取り残された、働く魅力を感じない業界であるという意味合いになります。

調査を進めていると、「建設業はオワコン」と言われている理由が何パターンかに分かれていることがわかりました。ここから、若者離れが当たり前と言われる理由も見えてきます。

建設業が「若者離れは当たり前」「オワコン」と言われる4つの理由

若者が「若者離れてして当たり前である」「建設業はオワコンである」と思う理由を調査した結果、大きく分けて4つの理由があることがわかりました。SNS調査でわかった若者のホンネとともに解説していきます。

業界に対する絶望感が強い

残念ながら、建設業界に悪いイメージを持つ若者は多いです。

そして、建設業界に対する絶望感は、建設業もしくは近い業界で実際に働いていた若者と、そうでない若者でイメージが異なります

建設業界(近い業界)で働いたことのある若者が抱くオワコン感

【SNSでわかった若者のホンネ】

・ゼネコンだけが儲かる業界構造が終わってる

・下請け仕事の搾取されている感、やりがいの持てなさがキツい

・仕事のできない先輩の尻ぬぐいをさせられて不公平さを感じる

・高齢者が多すぎる。頑張っても年功序列で不満

建設業界(近い業界)で働いたことのある若者は、特に業界構造への不満が絶望感につながっています。ゼネコン、サブコンや地場大手建設会社が最上位にいる構造を内部で目の当たりにすることによって「ゼネコンに入れなかった時点で負け組」「この業界は構造を変えられない、オワコンだ」という意識が生まれます。

また、業界的に高齢者の比率が高いことから、「仕事を頑張っても若いというだけで評価してもらえない」、「仕事のできない先輩の尻ぬぐいばかりしている」という不満も多く見られます。「高齢者」という多数派の属性への不満を募らせやすいのも建設業界の特徴と言っていいでしょう。若者が損をする構造を目の当たりにすると「若者離れして当たり前」という気持ちに繋がります。

こうした業界構造への絶望感は個人または会社単体でどうにかできる部分が少なく、上記のような理由で若者が建設業界を離れてしまうことを阻止するのは難しいというのも困った点です。

建設業界で働いたことのない若者が抱くオワコン感

【SNSでわかった若者のホンネ】

・怒鳴られるのが当たり前なんでしょ?古い業界だと感じる

・早出と残業が当たり前って印象

・「見て覚えろ」と言って、仕事を教えてくれないらしい…

・事故で多くの人が死んでいるイメージ。危険

・しんどそうだから、ホワイトカラーと比較した時に「負け組」感がある

建設業界で働いたことのない若者は、建設業のいわゆる3K(きつい・きたない・危険)」のイメージに対して絶望感を持っています。上記のような労働環境の悪い建設会社がいまだ残っているのは事実ですが、多くの建設会社では時代に沿った職場環境の改善が進んでいます。

しかし一部の建設会社で起きた、悪い意味でインパクトのあるニュースはこの時代インターネットで瞬時に広まり、業界全体のことのようにとらえられてしまいます。この問題は、会社の労働環境を良くし、外部に根気よく発信していくことで会社単位でのイメージの払しょくが可能です。

実際に働いて労働環境が悪かった

実際に建設業で働いた若者のうち、労働環境の悪い会社に当たってしまった人は、働いていた会社の悪い部分を建設業全体のイメージととらえ、建設業界から他業界に離れてしまいます。一度離れた若者をもう一度建設業界に呼び戻すことはほぼ不可能でしょう。

建設業界の人間が自分と合わない

SNSで見られる不満の中で多くあったのが「会社の先輩と話が合わない」というキーワードでした。例えば「興味のないギャンブルや男女関係の話がキツい」「釣りやキャンプに興味がないのに自分以外みんなやっていて気まずい」というような声が上がっています。

建設業界に限った話ではありませんが、先輩と話が合わないと楽しくなく、結果として職場で孤立してしまい若者離れが起こることがあります。特に高齢者が多い建設業界では、若手とベテラン間での話題が合わずに孤立してしまうことが多く起こっているのではないでしょうか。

こういった時、年長者が若手に寄り添うことはもちろん大切なのですが、最も有効な手段は複数人の同世代を同時期に採用して、若者が孤立するのを避けることです。

とはいえ、ただでさえ採用が厳しい時代に複数名を入社させることは至難の業です。面接時に人柄を把握しておき、教育係として性格の合いそうな先輩をつけるなど孤立させない対策をとることで、会社になじんでもらうような配慮が必要です。

ピーク時のキツさが目立つ

建設業界は繁忙期や工期間近になると忙しく、会社によっては暇な時期と忙しい時期の仕事量が大きく変動します。特に現場監督など現場の工程を管理するポジジョンは、ピーク時になると「日付をまたいでも帰れない」というようなキツい体験をしていることもあります。

また、現場での死亡事故が起こるとニュースに取り上げられるため、「建設業の仕事はよく人が死んでいる」というイメージも抱かれやすいです。

このようなキツいエピソードは話として非常にインパクトがあり、若者の建設業のイメージにも結び付きやすいため、建設業に入る前にすでに若者が離れてしまうことも多いのです。

しかし、これらのエピソートはすべての建設会社に該当することではありません。残業時間や死亡事故の発生率を公表するなど、自社の実情を根気強く発信していくことで、会社単位でのイメージの払しょくは可能です。

若者は建設業と他業界を比較する

若者の心理を理解する上で重要なのは、若者に「うちの会社では当たり前」「建設業界では当たり前」は通じないという前提で考えるべきだということです。

その理由のひとつは、インターネットの普及です。今の時代、インターネットやSNSで簡単に建設業界以外の世界を知ることができます。

SNSの投稿で待遇のいい友人の職場を知ったり、愚痴を書いたら「ブラックだ」とコメントがついたりと、他の業界で働く人の価値観に触れる機会が多い現代の若者。待遇が悪い部分があればすぐに自分は職場環境に恵まれていない、建設業界からは離れるべきかもしれないと感じてしまうのです。

建設業界にできる若者離れ対策は?

「建設業はオワコン」「若者離れが当たり前」と言われる現状を変えるためにはどうしたらいいのでしょうか。

他業界と比べた建設業の優位性をアピールする

若者離れを解消するカギとなるのは、他業界と比べた建設業の優位性を提示することです。

若者を自社に引き込みたいのであれば、建設業界内だけのものさしで待遇の良し悪しを図るのではなく、ほかの業界と比較しても魅力的に感じる会社作りをする必要があります。

また、若者に建設業の良さを伝える際は、根拠となるデータや数字を提示することも大切です。説得力を持って建設業の魅力を伝えることができれば、若者を引き込むことは可能です。

建設業が他業界に比べて優れているいくつかの例を、以下で解説していきます。

建設業の賃金の高さをアピールする

建設業は肉体的に厳しい部分がある分、賃金やボーナスは他業界よりも高い傾向があります。これは、厚生労働省や東京都の調査ではっきりと裏付けが取れている事実です。

大多数の労働者にとって、賃金の高さは仕事を決める重要な指標です。「建設業は稼げる仕事である」ということをアピールしていくことは若者離れ対策として有効です。

なお、ボーナスや年収のデータは以下の記事で詳しくまとめていますので興味があればご覧ください。

建設業の安定性をアピールする

建設業界は職人の高齢化率が非常に高く人材不足の背景があるため、若いうちから技術を身に着ければ将来仕事に困ることがない、非常に安定性の高い業界です。

建設業で身につく技術は生涯役立つということを、若者に伝えていくことが大切です。

個人事業主や起業の道をアピールする

建設業界で働き技術を身に着けると、独立するという道が生まれます。

個人事業主として独立すれば、自分で頑張った分だけ稼ぐことができます。このことは、若者にとって魅力に映るポイントです。

また、建設業ならではの特徴的な働き方も魅力の一つです。例えばエアコン取付工事の技術を身に着け独立した方が、夏場の繁忙期に月に100万円稼ぐという話は珍しくありません。

「将来的に独立してたくさん稼ぐこともできる」ことをアピールするのも有効です。

まとめ~建設業はオワコン・若者離れが当たり前と言われないために~

建設業界全体についてしまっている悪いイメージを払しょくすることは簡単ではありません。そのため、まずは「自社は旧来の建設会社とは違う」と言えるよう、自分の周りの労働環境改善に取り組み、それを地道に発信することが個人・会社単位で実践できる大切なことです。

旧来のイメージを脱却できない建設業者に若者が集まることはありません。変わらなければ会社は存続不可能であることを意識し、改善して行くことが大切です。

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