建設業界で働き続けるための健康管理
平均寿命の上昇や定年年齢引き上げなどの要因で、65歳を超えても働く人が増えている現代。長く建設業で働いてきた方であれば、体が動く限り同じ仕事をしたいと考える方も多いでしょう。
建設業界、特に職人は体を動かして働く分、健康を維持することが長く働き続ける力に直結します。職人さんが健康を維持し建設業界で長く働いていくため、定期健康診断のオプションを活用した健康管理方法をご紹介します。
健康管理のため、健康診断の結果をチェック!
労働者には健康診断の受診が義務付けられています。
年に一度、会社の指示で健康診断に行っている方も多いはずですが、健康診断の結果はきちんと確認しているでしょうか?
自覚できる不調がない場合も、必ず健康診断の結果を確認し、数値に異変がないかをチェックしましょう。
異常がある場合は、そのままにせず専門家のアドバイスを受け数値を改善しましょう。
建設業者におすすめ!健康診断のオプションを活用した健康管理
定期健康診断では、追加費用を払うとオプションで追加検査を受けることができます。
休日にわざわざ病院を受診するとなると面倒に感じてしまいますが、定期健康診断のついでであれば、気軽に気になる箇所を検査することができますので、積極的に利用しましょう。
とはいえ、自分はどんなオプション検査を受診すべきか、わからないという方もいると思います。
どんなオプション検査を受けるべきか、判断の参考になる考え方をいくつかご紹介します。
健康診断オプションの選び方①:身内の病気から考える
脳ドック、心臓ドックなどは、自覚症状のある方が受けるのはもちろん、身内にそれらに関連する病気になった人がいる方は、自覚症状がなくても受けてみるのがおすすめです。
例えば、まずは基本コースを選び、そのうえで身内に大腸がんの人がいた場合には便潜血検査だけでなく大腸内視鏡検査を選ぶなど、身内の病気を考慮して自分に合わせたオプションを追加しましょう。
健康診断オプションの選び方②:年齢から考える
年齢別にかかりやすい病気から、追加オプションを選ぶこともできます。年代ごとのおすすめ検査を以下でご紹介します。
30代
病気リスクが低い年齢ですので、年齢で共通したおすすめオプションはありません。普段から自覚症状があれば、自分に適した検査を選択して受診しましょう。
ただし、女性の場合は女性系のがんが早い年齢で発症することがあります。30歳を過ぎたら定期的に乳がん検診を受けるようにしましょう。
40代
生活習慣病や慢性病の症状が現れ出します。飲酒や喫煙をする方は、肝臓や肺にかかっていた負担のツケが回ってくるのが40代です。女性の場合、閉経を迎えると女性ホルモンの低下に伴い骨の量が急激に減少するため、若いうちに自分の骨の状態を知っておくことが重要です。
・40代の男女共通おすすめオプション:大腸内視鏡検査、胸部CT検査、喀痰細胞診検査
・40代の女性におすすめのオプション:マンモグラフィ、乳房超音波検査、子宮頚部細胞診、骨密度測定
50代以上
定期的に継続して検査を受け続けることが重要となります。特に、がん、脳卒中、心臓病についてしっかりとチェックしましょう。また、男性は前立腺がんが増える時期のため、PSA(腫瘍マーカー)検査をおすすめします。
・50代の男女共通おすすめオプション:大腸内視鏡検査、胸部CT、喀痰細胞診、心臓ドック、脳ドック(MR検査)
・50代の男性におすすめのオプション:PSA検査(前立腺がん)
・50代の女性におすすめのオプション:マンモグラフィ、乳房超音波検査、子宮頚部細胞診、骨密度測定
健康診断オプションの選び方③:気になる部位から考える
自覚症状や数値異常など気になる部位がある方は、部位別の検査をおすすめします。
胃の検査
胃がんやピロリ菌が気になる方は、胃内視鏡検査の受診がおすすめです。
オプション検査例:へリコバクターピロリ菌検査、ペプシノーゲン検査(胃粘膜の萎縮を調べます)
脳の検査
脳ドック(MR検査)では、脳の断面や脳血管を診てもらえます。施設によっては頸動脈超音波検査を合わせて行ったり、簡易認知機能検査なども行っています。50歳以上の方にお勧めの検査です。
腫瘍マーカー検査
血液によってがんを調べる検査です。大腸がん、肝臓がん、膵臓がん、卵巣がんなど、気になる箇所を検査することができます。病院によっては、男性セット、女性セットなど複数の項目を組み合わせている施設もあります。
動脈硬化を調べる検査
血管の働きや機能、血管壁の硬さや厚さなど、動脈硬化について調べます。
オプション検査例:血管機能検査、血管内皮機能検査、血圧脈波検査、頸動脈超音波検査
※本記事では代表的なオプション検査を一例としてご紹介しています。別の検査を実施している病院や、ここでご紹介した検査を実施していない病院もあります。検査項目の詳細は受診する医療機関にお尋ねください。
健康管理で病気を予防し建設業界で長く働こう
病気は発症する前に予防すること、また早期の治療が大切です。
日々建設業界で忙しく働いている方も、定期健康診断のオプションであれば受けるハードルが低いため、ぜひ年に1回、オプションで気になる部位を検査してみることをおすすめします。
健康管理で病気を予防し、建設業界で培った技術を末永く発揮してください!
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