2級電気工事施工管理技士の合格率は50~60%、1級電気工事施工管理技士の合格率は40~60%であり、比較的難易度の高い資格です。
【2級電気工事施工管理技士 合格率】
【1級電気工事施工管理技士 合格率】
この記事では、電気工事施工管理技士の資格取得に興味がある方向けに
・電気工事士や電験との難易度比較 などを解説します。
電気工事施工管理技士は電気工事業界で活躍したい人にとっては取得するメリットの大きい資格です。本記事を参考に、資格についての理解を深めましょう。
電気工事施工管理技士とは?資格の基礎知識
電気工事管理技士という資格の概要と、試験制度についてまとめました。
【級別】電気施工管理技士の役割・資格取得のメリット
電気工事施工管理技士は、建築や土木、管工事など複数ある施工管理技士の国家資格のうちの1つで、電気工事分野の施工管理を行う上で役に立つ資格です。
電気工事施工管理技士には、2級電気工事管理技士と1級電気工事施工管理技士の2種類があります。1級のほうが監督できる工事の範囲が広いため、より上位の資格と考えることができます。
電気工事士・電気主任技術者(電験)と電気工事施工管理技士の違い
電気を扱う技術者が取得する資格として、電気工事施工管理技士のほかに有名なのは電気工事士と電気主任技術者(電験)です。
・電気工事施工管理技士:現場の管理に特化した資格
・電気工事士:電気工事の実作業に特化した資格
・電気主任技術者:ビルなどの受電設備や配線など、電気設備の保安監督に従事できる資格
現場の主任技術者になりたい場合、電気工事施工管理技士の資格がなくても、電気工事士や電気主任技術者(電験)の資格の資格を持っていれば、現場の主任技術者になることができます。ただし、電気工事士と電気主任技術者の場合、どれだけ上位の級に合格したとしても、監理技術者になることはできません。
主な役割 | 主任技術者 | 監理技術者 | |
1級電気工事施工管理技士 | 建設工事の現場において監理技術者 および主任技術者になることができる | 〇 | 〇 |
2級電気工事施工管理技士 | 建設工事の現場において 主任技術者になることができる | 〇 | × |
第三種・二種・一種電気主任技術者 | 事業用電気工作物の工事、 維持及び運用の保安の監督ができる | 〇 | × |
第二種・第一種電気工事士 | 電気工事士法で定められた 電気工事の作業に従事できる | 〇 | × |
技術士(参考)* | 高い技術者倫理を備えた 優れた技術者として認められる 建設コンサルタント等で活躍できる | 〇 | 〇 |
将来的に大規模な元請け工事などの現場にも携わりたいと考える場合は1級電気工事施工管理技士の資格が必要となるため、現場の管理者として成長したい方には電気工事施工管理技士の資格がおすすめです。
補足:技術士の資格も監理技術者になることは可能
なお、技術士の資格でも電気工事分野の監理技術者になることができますが、技術士になるには7年を超える実務経験が必要であり(一部受験者は要件が異なります)、取得難易度が高いことからこの項目では割愛します。
*技術士のうち、「建設・総合技術監理(建設)」、「建設『鋼構造及びコンクリート』・総合技術監理(建設『鋼構造及びコンクリート』)」、「電気電子・総合技術監理(電気電子)」
電気工事施工管理技士の試験制度概要
開催回数 | 一次検定 試験形式 | 一次検定 試験時間 | 一次検定 科目 | 二次検定 試験形式 | 二次検定 試験時間 | 二次検定 科目 | |
2級電気工事施工管理技士 | 一次検定年2回 二次検定年1回 | マークシート形式 4択または5択 | 2時間30分 | 電気工学等/施工管理法/法規 | 記述形式 および マークシート形式5択 | 2時間 | 施工管理法 |
1級電気工事施工管理技士 | 年1回 | マークシート形式 4択または5択 | 午前2時間30分 + 午後2時間 | 電気工学等/施工管理法/法規 | 記述方式 および マークシート形式5択 | 3時間 | 施工管理法 |
電気工事施工管理技士の試験は、一次検定・二次検定の2つの試験に合格することで資格取得となります(2級・1級共通)。
一次検定は、4択または5択のマークシート形式で出題されます。二次検定は、記述形式がメインの試験です。
実施回数は、2級電気工事施工管理技士試験のみ前期・後期の年2回、1級電気工事施工管理技士試験は年に1回です。2級の前期日程では一次検定のみ受験可能です(二次検定は開催されません)。後期日程では、一次検定のみ、一次・二次検定両方受験、二次検定のみ受験の3つの受験方法を選ぶことができます。
受験資格
【2級電気工事施工管理技士】
一次検定 | 二次検定(2024年改正の新受験資格) | |
2級電気工事施工管理技士 | 試験実施年度に 満17歳以上となる者 * | 以下の①~③いずれかの条件を満たす者 ①2級電気工事施工管理技術検定の第一次検定合格後、実務経験3年以上 ②1級電気工事施工管理技術検定の第一次検定合格後、実務経験1年以上 ③電気工事士試験または電気主任技術者試験合格後または免状交付後、実務経験1年以上 |
*令和6年度に申請する場合、生年月日が平成20年4月1日以前
2級電気工事施工管理技士は、一次検定の受験に関しては年齢以外の制限はありません。満17歳以上であれば経験等は問われず誰でも受験が可能です。
二次検定になると、受験するには実務経験が必要となります。電気工事士試験または電気主任技術者の試験に合格していない限り、表①の経験を積むことになります。
2級電気工事施工管理技士の資格を取得するのにオーソドックスなステップは下記2通りとなります。
① 一次検定を受験→実務経験を3年以上積む→二次検定を受験→資格取得!
② 電気工事士試験または電験に合格している状態で一次検定を受験→実務経験を1年以上積む→二次検定を受験→資格取得!
電気系の資格を持っていない場合は、資格を取得するまでに3年以上の時間がかかるということをしっかり把握しておきましょう。
【1級電気工事施工管理技士】
一次検定 | 二次検定(2024年改正の新受験資格) | |
1級電気工事施工管理技士 | 試験実施年度に 満19歳以上となる者 * | 【区分1】1級第一次検定合格者 ①1級電気工事第一次検定合格後、実務経験5年以上 ②1級電気工事第一次検定合格後、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上 ③1級電気工事第一次検定合格後、監理技術者補佐 (※3) としての実務経験1年以上 【区分2】1級第一次検定、および2級第二次検定合格者 (※3) ①2級電気工事第二次検定合格後 (※4)、実務経験5年以上 ②2級電気工事第二次検定合格後 (※4)、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上 【区分3】1級第一次検定受検予定、および2級第二次検定合格者 (※3) ①2級電気工事第二次検定合格後 (※4)、実務経験5年以上 ②2級電気工事第二次検定合格後 (※4)、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上 【区分4】1級第一次検定、および第一種電気工事士試験合格または免状交付者 ①第一種電気工事士試験合格または免状交付後、実務経験5年以上 ②第一種電気工事士試験合格または免状交付後、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上 【区分5】1級第一次検定受検予定、および第一種電気工事士試験合格または免状交付者 ①第一種電気工事士試験合格または免状交付後、実務経験5年以上 ②第一種電気工事士試験合格または免状交付後、特定実務経験 (※2) 1年以上を含む実務経験3年以上 |
*令和6年度に申請する場合、生年月日が平成18年4月1日以前
※1 新旧の受験資格で実務経験の考え方自体が異なります。必ず受検の手引きをご確認ください。
※2 建設業法の適用を受ける請負金額4,500万円(建築一式工事については7,000万円)以上の建設工事であって、監理技術者・主任技術者(いずれも実務経験対象となる建設工事の種類に対応した監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者若しくは主任技術者として行った施工管理の実務経験を指します。
※3 建設業法第26条第3項に定める監理技術者を補佐する者のことを指します。
※4 旧2級施工管理技術検定実地試験合格者を含みます。
1級電気工事施工管理技士も、一次検定の受験に関しては年齢以外の制限はありません。満19歳以上であれば経験は問われず誰でも受験可能です。なお、2級よりも年齢下限が2歳引きあがっているため、その点は把握しておきましょう。
二次検定になると、受験するには実務経験が必要となります。実務経験の必要年数は工事によって異なりますが、資格を取得するまでに1年~5年以上の実務経験が必要となります。
※ 過去に一次検定を受けて合格済みの方など特定の経歴を持つ方は、旧受験資格でも受験が可能です。旧受験資格については公式サイトをご確認ください。
合格基準
一次検定 | 二次検定 | |
2級電気工事施工管理技士 | 60%以上 | 60%以上 |
1級電気工事施工管理技士 | 全体:60%以上 施工管理法(応用能力) :50%以上 | 60%以上 |
※ 試験の実施状況等を踏まえ、変更する可能性があります。
2級電気工事施工管理技士の合格基準は一次検定・二次検定ともに「満点に対する得点の比率が60%以上」です。
1級電気工事施工管理技士の合格基準は、一次検定のうち施工管理法(応用能力)分野は「満点に対する得点の比率が50%以上」、一次検定全体、また二次検定は「満点に対する得点の比率が60%以上」です。
公式サイトに「試験の実施状況等を踏まえ、変更する可能性があります」との記載もあるため、合格基準が前後する可能性もあることは考慮しておきましょう。
【級別】合格率推移・1級と2級の難易度比較
電気工事施工管理技士の資格取得難易度について解説します。過去の試験の合格率推移から試験状況を知りましょう。
級別の難易度と合格率
【2級電気工事施工管理技士】
2級電気工事施工管理技士の平均合格率は、一次検定で56.8%、二次検定で64.0%です。特に一次検定の合格率が低く、ストレートで合格するにはやや難易度の高い試験であると言えます。
【1級電気工事施工管理技士】
1級電気工事施工管理技士の平均合格率は、一次検定で42.6%、二次検定で64.2%です。2級よりも合格率が低く、特に一次検定の突破が課題となるでしょう。合格難易度の高い試験であると言えます。
1級と2級の難易度比較
電気工事施工管理技士の1級と2級では、一次試験の合格率に平均10%以上の差があります。二次試験では合格率にほとんど差はありませんが、より専門的な知識が必要となります。さらに、二次検定の受験に必要な実務経験が1年~5年と長い期間を要するため、資格取得の難易度は1級のほうが高いと言えるでしょう。
1級電気工事施工管理技士の資格取得を目標にする場合も、まずは2級の合格を途中目標にし、実務経験を積みながら1級合格への道をコツコツと進めていくことをおすすめします。
電気工事士・電験との難易度比較
他の電気系資格と電気工事施工管理技士の難易度を比較してみましょう。
2023年下期第二種電気工事士の合格率は、筆記試験59%、技能試験68%です。
また、2023年の電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率は16.6%です。
2級電気工事施工管理技士の最新合格率は一次試験55.6%、二次試験61.8%のため、合格率から資格の難易度を順位付けするとすれば
電気主任技術者(電験)>電気工事施工管理技士>電気工事士
という見方ができます。
同じ電気系の資格と言ってもそれぞれ役割が違うため、あまり資格同士を比較する理由はありませんが、複数の資格を取得予定の方は取得する順番の参考にしてください。
電気工事施工管理技士に合格するためのコツ
電気工事施工管理技士の資格取得を目指す方向けに勉強方法をまとめました。
勉強方法
電気工事施工管理技士の資格取得に向けたおすすめの勉強方法は「資格テキスト+過去問演習」です。
基本的な勉強プロセス:テキストで勉強→過去問演習→つまずいた問題をテキストで復習
資格のテキストには、問題の考え方や解説が載っています。まずはテキストで勉強し、各問題への理解を深めましょう。一通りテキストが理解出来たと思ったら、ひたすら過去問を解いていきます。過去問を解いている途中でつまずいたら、テキストの解説に戻り復習しましょう。
試験が近くなったら合格ライン60%を意識!
試験が近くなったら、過去問を試験時間内に全て解けるかと合格ラインである60%を超えているかを意識しましょう。何年分かの過去問で、安定して合格率が60%を超えるようになれば、合格は目の前です。
まずは一次試験に集中!
試験のテキストは、一次検定用と二次検定用で分かれているものも多いです。二次検定が受験できるようになるのは実務経験を積んだ後なので、特に建設業界に入職したての人であればいきなり二次検定まで対策する必要はありません。まずは一次検定用のテキストのみ購入すればいいでしょう。
勉強スケジュールの立て方
電気工事施工管理技士の資格取得に必要な勉強時間について調べると、かなり個人差があることがわかります。
・2級電気工事施工管理技士:50時間~200時間
・1級電気工事施工管理技士:100時間~300時間
※ 一次試験・二次試験それぞれにかかる時間
勉強時間については、個々人の能力や出身学科等によって必要時間にばらつきがありますが、1日1時間勉強すると仮定した場合、2級なら試験の2ヶ月~7ヶ月前、1級では4ヶ月~10ヶ月くらい前から勉強をスタートする必要があります。
試験勉強中には思わぬ苦手分野でつまずいたり、学業や仕事が忙しく勉強時間が取れなくなることも想定されます。勉強は余裕を持ち、計画的に進めましょう。
受験に失敗しないための注意点
電気工事施工管理技士の受験に失敗しないためのポイントは、大きく分けて2つあります。
① 勉強時間から逆算して試験の受験年度を決める
例年、一次検定の申し込みから試験当日までの期間は4~5ヶ月程です。前の項目でもご紹介していますが、試験合格には2級で50時間~200時間、1級では100時間~300時間ほどの勉強時間を確保する必要があると言われています。つまり、その年度の試験に申し込んでから勉強を開始した場合、十分な勉強時間が確保できない可能性があります。
試験に落ちてしまったとしても、雰囲気をつかんでまた来年にチャレンジすればいいという考え方もありますが、受験料がもったいないという方や絶対にストレート合格をしたいという方は申し込みを翌年にずらすことを検討してもいいでしょう。
② 試験までのモチベーション維持の方法を考える
電気工事施工管理技士は必要な勉強時間が長いため、毎日コツコツと勉強を続けることが求められます。試験まで余裕をもって勉強時間を設定した場合、逆に途中でモチベーションが維持できなくなり、勉強をサボったり、集中できなくなってしまうこともあります。
職場やSNS上で電気工事施工管理技士の受験仲間を見つけたり、同じく何か資格取得に向けて頑張っている友人の話を聞いてみるなど、モチベーションを維持できる方法を見つけることも受験に失敗しないためのポイントです。
【体験談】電気工事施工管理技士に受かった人の声
電気工事施工管理技士に受かった人の声を集め、受験勉強やモチベーション維持に生かせるポイントをまとめました。これから受験を考えている人は、ぜひ先輩の声を参考にしてみてください。
2級電気工事管理技士 合格体験者の声
・朝活で勉強。勉強の後に筋トレの流れを作って自分を鍛えた!
・試験間近になったら過去問ドットコムを使ってひたすら過去問を解いた!
・第二種電気工事士は落ちたけど2級電気工事施工管理技士は受かった。相性が良かったのかも
・50時間の勉強で合格!過去にたくさん出題されている問題は絶対落とさないようにした
・現場が想定外に忙しくなって試験直前で勉強時間が確保できなかったけどぎりぎり合格。もっと余裕をもって計画立てればよかったかも
1級電気工事管理技士 合格体験者の声
・過去問集を買って3周以上解いた。とにかく過去問を解くことが大事
・会社から資格取得支援がなく自費で受験。合格はうれしいけどトータル3万円の費用がかかったのが結構キツかった
・勉強が苦手なので半年かけてコツコツやった。合格してよかった!
・勉強期間は1か月。合格できてよかった!
※ 合格体験談はSNSの投稿から要点を抜粋し作成しています。
受験申し込みから試験日当日までの流れ
【2級電気工事施工管理技士】
受検申請区分 | 申請受付期間 | 試験日 | 合格発表 | |
前期 | 一次のみ (※) | 2月9日(金)~ 3月8日(金)まで | 6月9日(日) | 7月10日(水) |
後期 | 一次のみ 一次・二次同時 二次のみ | ネット申請 6月26日(水)~ 書面申請 7月10日(水)~ ネット・書面ともに 7月24日(水)まで | 11月24日(日) | 第一次検定 1月10日(金) 第二次検定 2月7日(金) |
※前期日程において、第二次検定の実施はありません。
【1級電気工事施工管理技士】
申請受付期間 | 試験日 | 合格発表 | |
第一次検定 | 2月22日(木)~ 3月8日(金) 第一次検定のみ新規受検に限り 4月5日(金)まで (※1) | 7月14日(日) | 8月23日(金) |
第二次検定 | 同上 (※2) | 10月20日(日) | 2025年1月10日 |
※1 ネット申請のみ。インターネット環境がない方は、必ず3月8日までに財団試験研修本部(TEL03-5473-1581)にご相談ください。
※2 第一次検定の合格を確認してから、同年の第二次検定へ受検申請をすることはできません。
2024年の電気工事施工管理技士申し込みスケジュールは表の通りです。
試験の申し込みから試験日までは4~5ヶ月の期間しかありませんので、受験を決めたその年の最短日程で申し込むのか、次のタイミングで申し込むのかは確保できる勉強時間から逆算して考えましょう。
なお、試験会場は、札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄の10都道府県から選択が可能です(2級電気工事施工管理技士の後期試験に関しては、上記10都道府県に加え学校申請者向けに追加で8試験地が設置されます)。上記以外の地域に住んでいる方は、公共交通機関での移動時間や前日の宿泊等も検討する必要があります。
試験の申し込み手順や受験にかかる料金が知りたい方は以下の記事もご覧ください!
資格の活用方法
電気工事施工管理技士の資格取得後に期待できるキャリアや評価についてまとめました。資格取得が自身の望む成長につながるか、確認しておきましょう。
資格取得後に期待できるキャリア
電気工事施工管理技士の資格取得後のキャリアとして期待できることは、主任技術者や監理技術者(1級のみ)のポジションで活躍できることです。
主任技術者、監理技術者が行う仕事の例は、表の通りです。
元請の主任技術者及び監理技術者 | 下請の主任技術者 | |
役割 | 請け負った建設工事全体の統括的施工管理 | 請け負った範囲の建設工事の施工管理 |
施工計画の 作成 | ・請け負った建設工事全体の施工計画書 等の作成 ・下請の作成した施工要領書等の確認 ・設計変更等に応じた施工計画書等の修 正 | ・元請が作成した施工計画書等に基づき、 請け負った範囲の建設工事に関する施工 要領書等の作成 ・元請等からの指示に応じた施工要領書等 の修正 |
工程管理 | ・請け負った建設工事全体の進捗確認 ・下請間の工程調整 ・工程会議等の開催、参加、巡回 | ・請け負った範囲の建設工事の進捗確認 ・工程会議等への参加 |
品質管理 | ・請け負った建設工事全体に関する下請 からの施工報告の確認、必要に応じた立 ち会い確認、事後確認等の実地の確認 | ・請け負った範囲の建設工事に関する立ち 会い確認(原則) ・元請(上位下請)への施工報告 |
技術的指導 | ・請け負った建設工事全体における主任 技術者の配置等法令遵守や職務遂行の確 認 ・現場作業に係る実地の総括的技術指導 | ・請け負った範囲の建設工事に関する作業 員の配置等法令遵守の確認 ・現場作業に係る実地の技術指導 |
建設工事の施工計画の作成や工程管理、品質管理、また施工従事者への技術上の指導監督など、いわゆる施工管理の仕事に、現場の代表として従事できるのが電気工事施工管理技士の資格を保有している人です。
主任技術者から始め、ゆくゆくは1級を取得し監理技術者としてのキャリアを積んでいけば、地域を代表するような大型建築物の工事をとりまとめることも可能です。
資格取得で給与・評価はどう変わる?
資格取得者に毎月手当を支給する「資格手当」の制度を設けている会社であれば、資格の取得後から所得のアップが見込めます。施工管理技士の資格手当額は会社によってまちまちですが、3,000円~30,000円程度の規模で支給している会社が多いでしょう。
また、資格取得によって主任技術者や監理技術者としての職務が務まるようになれば、それなりの給与アップが見込めるでしょう。転職市場でも資格保有者は重宝されるため、資格を持っていない人に比べてベースの給料が高めに設定される場合が多いです。
まとめ
電気工事施工管理技士の資格取得難易度から勉強方法、また資格取得後のキャリアについてご紹介しました。
電気工事施工管理技士の資格は建設現場に必ず必要な主任技術者になれる資格であることから、取得して損はない資格と言えます。ですが、資格の取得には実務経験が必要なため、取得までに時間のかかる資格でもあります。
資格取得までのスケジュールをきちんと立て、合格に向けてコツコツと頑張りましょう。
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