2023年の電験三種(第三種電気主任技術者)試験に向けて
2023年に電験三種(第三種電気主任技術者)の試験を受ける予定の方、または今後受験を検討している方。試験対策は進んでいるでしょうか?
直近8年分の電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率推移と合格率予想、また試験難易度について知り、試験突破を目指しましょう。
2022年度以降の試験制度変更も踏まえ、試験難易度の変化についても解説します。
◆ 電験(電気主任技術者)の試験日程を知りたい方は以下の記事もご覧ください!
電験三種(第三種電気主任技術者)のデータを知る

まずは、電験三種(第三種電気主任技術者)試験の直近の合格率推移について知りましょう。
直近8年分の受験者数、合格者数と合格率推移をまとめました。
なお、本記事で紹介している合格率は、電気技術者試験センターで公開されている「受験申込者」の数と「受験者」の数のうち、実際に受験をした「受験者*」数を使い、合格者数とあわせて合格率を算出しています。「申し込みはしたけど試験は受けていない」という人を除いた、よりリアルな難易度が把握できます。
*受験者数は、試験4科目中1科目でも出席した方の合計。
電験三種(第三種電気主任技術者)8年分の合格率まとめ
16年上期 | 17年上期 | 18年上期 | 19年上期 | 20年上期 | 21年上期 | 22年上期 | 22年下期 | 23年上期 | 合計 | |
受験者数 | 46,552 | 45,720 | 42,976 | 41,543 | 39,010 | 37,765 | 33,786 | 28,785 | 28,168 | 344,305 |
合格者数 | 3,980 | 3,698 | 3,918 | 3,879 | 3,836 | 4,357 | 2,793 | 4,514 | 4,683 | 35,658 |
参考:科目合格者数 | 13,457 | 12,176 | 12,335 | 13,318 | 11,686 | 12,278 | 9,930 | 8,269 | 9,252 | 102,701 |
合格率 | 8.5% | 8.1% | 9.1% | 9.3% | 9.8% | 11.5% | 8.3% | 15.7% | 16.6% | 10.3% |
参考:科目合格率 | 28.9% | 26.6% | 28.7% | 32.0% | 30.0% | 32.5% | 29.4% | 28.7% | 32.8% | 29.8% |
直近8年間の、電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率は平均して10.3%です。また、最新である2023年上期試験での合格率は16.6%です。
また、電験三種(第三種電気主任技術者)の試験は 「理論」「電力」「機械」「法規」の4つから成り立ちます。4科目のうち、1つでも合格した科目合格者を算出する、科目合格率の平均は29.8%です。
電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率は、緩やかな上昇傾向が見られ、2023年上期の結果は16.6%と直近8年で最高の合格率となりました。この傾向も踏まえると、次回開催試験の合格率は10.0%~17.0%程度ではないかと予想されます。
※ 電気技術者試験センター 「試験実施状況の推移」を元に自社集計。※ 電験三種(第三種電気主任技術者)の試験は、2022年より上期・下期の2回開催となったため、22年は2回分を掲載しています。
電験三種(第三種電気主任技術者)の難易度は非常に高い

前の項目でご紹介した通り、電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率はおよそ10%と非常に厳しい試験です。
ネットなどでは、「電験三種の勉強時間は1,000時間必要」と言われることもあり、本気で資格が欲しいのであれば長時間受験勉強をすることを覚悟して臨む必要があります。
まずは科目合格を目指すのもおすすめ

「これから電験三種(第三種電気主任技術者)の資格を取ろうと思っているけど一発で合格できる自信がない…」という人におすすめなのは、まずは科目合格を目指すという方法です。
1回の試験で4つ全ての科目を受験できますが、科目ごとに合格判定があるため、例えば「理論」だけ合格ということや、「法規」以外3科目合格ということがありえます。この状態を科目合格といいます。
電験三種(第三種電気主任技術者)の試験は、「理論」「電力」「機械」「法規」の4つから成り立ち、4つすべてに合格してはじめて資格が取得できます。
科目合格は3年間有効!
電験三種(第三種電気主任技術者)で科目合格をした場合、次回以降の試験では合格した科目はパスして受験をすることができます。科目合格は合格した年から3年間有効なので、1つでも合格すれば、期限内に残りの3科目を合格すれば資格の取得ができます。
ただし、科目合格を目指す場合、複数回試験を受験する必要がありますので、受験費用は都度かかるということと、資格を取得するまでにそれなりの期間が必要ということは覚悟しておかなければなりません。
2022年以降は試験が年2回開催になりチャンスが2倍に!
電験三種(第三種電気主任技術者)はこれまで年に1回のみの試験でしたが、2022年からは上期・下期の年2回開催となりました。
試験を受けられるチャンスが2倍になるので、勉強のスケジュールが立てやすく、より合格が狙いやすくなったと言えます。
科目合格は3年間有効のため、例えば2023年上期に合格した科目は、その後2023年下期、2024年上期・下期、2025年上期・下期と以降5回の試験にわたって科目合格の対象となります。
電験三種(第三種電気主任技術者)は高難易度だがチャンス拡大中の試験
電験三種(第三種電気技術者)は合格率10%程度と難易度の高い試験であるものの、直近では合格率が上昇傾向にあります。
また、2022年度からは試験が年2回開催になったことから受験機会が2倍になりチャンスが広がりました。
試験を突破するにはやる気と根気が必要ですが、受験者にとっては追い風が吹いている環境と言えます。ぜひ、合格目指して試験に挑んでみてください。
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