電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率推移|科目別合格率、合格が低い理由も解説

建設ニュース

電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率は、直近7年間の平均で12.2%。最新である2023年下期の合格率は21.2%です。

受験者数合格者数合格率
2017年45,7203,6988.1%
2018年42,9763,9189.1%
2019年41,5433,8799.3%
2020年39,0103,8369.8%
2021年37,7654,35711.5%
2022年上期33,7862,7938.3%
2022年下期28,7854,51415.7%
2023年上期28,1684,68316.6%
2023年下期24,5675,21121.2%
合計322,32036,88912.2%
※ 電気技術者試験センター 「試験実施状況の推移」を元に自社集計。
※ 試験は、2022年より上期・下期の2回開催となったため、22年以降は上期・下期の2回分を掲載しています。

この記事では、

電験三種の合格率推移

電験三種の科目別合格率 などをご紹介します。

また、電験三種の合格率が低い理由や、2024年の試験日程最近の試験傾向(電験三種の試験が簡単になった?)についても解説していきます。

電験三種の合格率・科目別合格率

電験三種の合格率・科目別合格率

まずは、電験三種(第三種電気主任技術者)試験の合格率を知りましょう。

直近7年分の受験者数合格者数合格率推移をまとめました。

電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率

*本記事で紹介している合格率は、電気技術者試験センターで公開されている「受験申込者」の数と「受験者」の数のうち、実際に受験をした「受験者*」数を使い、合格者数とあわせて合格率を算出しています。「申し込みはしたけど試験は受けていない」という人を除いた、よりリアルな難易度が把握できます。

*受験者数は、試験4科目中1科目でも出席した方の合計。

試験の合格率推移

受験者数合格者数合格率
2017年45,7203,6988.1%
2018年42,9763,9189.1%
2019年41,5433,8799.3%
2020年39,0103,8369.8%
2021年37,7654,35711.5%
2022年上期33,7862,7938.3%
2022年下期28,7854,51415.7%
2023年上期28,1684,68316.6%
2023年下期24,5675,21121.2%
合計322,32036,88912.2%
※ 電気技術者試験センター 「試験実施状況の推移」を元に自社集計。
※ 試験は、2022年より上期・下期の2回開催となったため、22年以降は上期・下期の2回分を掲載しています。

電験三種(第三種電気主任技術者)の直近7年間の合格率平均は12.2%です

試験の合格率は低く、難易度の高い試験であると言えます。

しかし、合格率は上昇傾向にあり、直近である2023年下期試験では21.2%と、過去最高となる合格率を記録しました。

合格率上昇の背景には、2022年より試験が年2回開催になったことや、過去問が出題されるようになり、試験がやや簡単になったことがあると考えられます。

年2回開催になったことで、自分の勉強ペースにあわせ、適切なタイミングで受験ができるため、合格のチャンスは広がったと考えていいでしょう。

科目別合格率とその推移

受験者数合格者数合格率参考:科目合格者数参考:科目合格率
2017年45,7203,6988.1%12,17626.6%
2018年42,9763,9189.1%12,33528.7%
2019年41,5433,8799.3%13,31832.0%
2020年39,0103,8369.8%11,68630.0%
2021年37,7654,35711.5%12,27832.5%
2022年上期33,7862,7938.3%9,93029.4%
2022年下期28,7854,51415.7%8,26928.7%
2023年上期28,1684,68316.6%9,25232.8%
2023年下期24,5675,21121.2%8,76135.7%
合計322,32036,88912.2%98,00530.7%

電験三種(第三種電気主任技術者)には、資格を有する権利を得た人の割合を示す「合格率」とは別の指標で「科目別合格率」というものがあります。

電験三種の直近7年間の科目合格率平均は30.7%です。

科目別合格率とは?

科目別合格率とは、受験者数に占める科目合格者の割合のことです。((科目合格者/受験者数)×100[%])

科目合格者とは、電験三種の試験で出題される4科目(「理論」「電力」「機械」「法規」)のうち、1科目でも合格した人のことを指します。

科目合格は3年間有効なため、例えば1回目の挑戦で「理論」のみ合格した場合、残りの3科目を次回以降に挑戦すればいいということになります。

電験三種の試験制度概要・合格までのステップ

電験三種の試験制度概要・合格までのステップ

電験三種(第三種電気主任技術者)の試験概要や合格基準、合格へのステップをまとめました。

電験三種(第三種電気主任技術者)の試験制度概要・合格までのステップ

試験制度概要

項目内容
開催回数年2回(上期・下期)
試験形式マークシート形式(5択・5点/問)
試験時間9:00~17:00
・理論・電力・機械:90分
・法規:65分
試験科目理論/電力/機械/法規
※ 電気技術者試験センター 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験受験案内」を元に作成。

電験三種(第三種電気主任技術者)の試験概要は、表の通りです。理論・電力・機械・法規の4つの科目全てに合格することで、資格取得となります。

試験は、すべての科目で、5択のマークシート形式で出題されます。

試験時間は理論・電力・機械が90分、法規のみ65分です。

合格基準

科目合格基準
理論60%以上
電力60%以上
機械60%以上
法規60%以上
※ 情報出典: 電気技術者試験センター 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験受験案内

電験三種(第三種電気主任技術者)の合格基準は、100点満点中60点以上です

合格基準は、すべての科目で共通です。

科目合格と有効期限

「電験三種(第三種電気主任技術者)の資格を取ろうと思っているけど一発で合格できる自信がない…」という方に覚えておいてほしいのが、まずは科目合格を目指すという方法です。

科目合格とは?

電験三種の試験は 「理論」「電力」「機械」「法規」の4つから成り立ちます。

4つの科目に合格して初めて「合格」となりますが、4科目のうち、1つでも合格した場合、「科目合格者」としてカウントされます。

科目合格の有効期限は3年間!

電験三種で科目合格をした場合、次回以降の試験では合格した科目はパスして受験をすることができます

科目合格は合格した年から3年間有効なので、1つでも合格すれば、期限内に残りの3科目を合格すれば資格の取得が可能です。

ただし、科目合格を目指す場合、複数回試験を受験する必要がありますので、受験費用は都度かかるということと、資格を取得するまでにそれなりの期間が必要ということは覚悟しておかなければなりません。

電験三種の合格率はなぜ低い?

電験三種の難易度はなぜ高い?

電験三種(第三種電気主任技術者)は、電気系の資格の中でもかなり合格率が低い試験です。

合格率が低い理由と、文系の方や在職中に試験にチャレンジしたい人へのアドバイスをまとめました。

電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率はなぜ低い?

電験三種の合格率が低い理由

合格率推移の項目でご紹介した通り、電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率は12.2%と難易度の高く、合格率の低い試験です。

試験の合格率が低い理由は以下の通りです。

計算問題が多く、暗記だけでなんとかならない

電験三種の試験は計算問題が多く、問題の意味をきちんと理解し、公式を用いて回答を出す必要があります。同じ電気系の資格試験でも、第二種電気工事士などは記号や工具の名前を暗記することで合格基準まで得点を稼ぐことができますが、電験三種ではそのような方法は通用しないため、合格率が低くなっています。

問題の難易度が高く、長い勉強時間を要する

電験三種の問題は複雑な計算を要するものが多く、勉強し始めのころは「解説を読んでも理解できない」という声も多いほど難易度が高いです。

電験三種の勉強時間は800~1,000時間必要」「合格までに2~3年かかった」と言う声も多く、資格が欲しいのであれば長時間受験勉強をすることを覚悟して臨む必要がありますが、仕事や学業等々で勉強時間を確保するのが難しくなると、その分合格率は低くなります。

文系・社会人受験生へのアドバイス

電験三種(第三種電気主任技術者)は計算問題が多く、電気に関する仕組みを理解する必要があることから、文系よりは理系に向いている資格です。

また、長い勉強時間が必要なことから社会人で合格するには難易度の高い資格でもあります。

ですが、文系だから・社会人だからといって電験三種に合格できないわけではありません。文系・社会人それぞれへのアドバイスをまとめました。

【文系向けアドバイス】合格した先輩から学ぼう!

文系で電験三種に合格したYoutuberのいとうななさん。

文系でも電験三種に合格している方はたくさんいます。今は、SNSで勉強の様子を発信している方も多いので、同じような経歴の方の勉強方法を参考にしてみましょう。

ここでは、Youtuberであり、文系で電験三種に合格された「いとうなな」さんをご紹介します。

電験三種の再生リストから勉強のコツを知ることができます。

【社会人向けアドバイス】3年間をフルにつかう覚悟で計画的に科目合格を目指そう

電験三種の勉強時間は800~1,000時間必要と言われていますが、社会人でそれほどの勉強時間を確保することは相当困難です。

社会人の場合、科目合格を目指して1回の受験で1科目または2科目を着実に合格していくことをおすすめします。

ただし、3年経過してしまうと科目合格の有効期限が切れてしまいます。「2年で4科目合格を目指して受験スケジュールを立て、間に合わなかった分を残りの1年で勉強」など、余裕をもった計画を立てるようにしましょう。

電験三種の試験は簡単になった?試験内容の変化を調査!

電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率は、2017年~2020年の間は8~9%と一桁台でした。しかし、近年合格率は上昇傾向にあり、2023年下期の合格率は21.2%と急上昇しています。

電験三種の合格率まとめ

この理由について調査を行ったところ、2023年になって過去問と全く同じ問題が出題されるようになったことがわかりました。

電験三種も暗記が可能に?

電験三種の試験は5択のマークシート方式なので、極端な話、過去問をやりこんで5択のうちどれが正解かを暗記してしまえば試験本番では計算せずとも正解できるということになります。

ただし、回答を覚えるのは容易ではないことや、今後も同様の出題傾向が続くかはわからないことから、「電験三種は暗記でなんとかなる試験」とは言えません

過去問と同じ問題が出題され、以前よりは難易度が低くなる可能性がありますが、根本的な知識と理解は必要であり、まだまだ合格難易度の高い試験であると考えましょう。

電験三種のおすすめテキスト・過去問

TAC出版の「みんなが欲しかった!」シリーズは図と説明がわかりやすいと評判が高く、これから電験三種(第三種電気主任技術者)の勉強を始めたい人におすすめのテキストです。科目ごとにテキストが分かれているため、科目合格を目指す方にとっては特に使いやすい一冊です。

電気専門の出版社、オーム社から出版されているテキストです。こちらも、科目ごとにテキストが分かれているため科目合格を目指す方には使いやすい一冊です。

過去問でおすすめなのは、電気書院の過去問です。過去10回分の試験の問題と解説が書かれており、十分な量の問題を解くことができます。

電験三種の試験申し込み・試験日程・合格発表

電験三種の試験申し込み・試験日程・合格発表

2024年の電験三種(第三種電気主任技術者)試験日程についてまとめました。

2024年の電験三種(第三種電気主任技術者)試験日程

電験三種
上期
電験三種
下期
試験(CBT方式)2024年7月4日(木)~
7月28日(日)
(25日間)
2025年2月6日(木)~
3月2日(日)
(25日間)
試験(筆記試験)2024年8月18日(日)2025年3月23日(日)
受験申込受付期間2024年5月20日(月)~
6月6日(木)
2024年11月11日(月)~
11月28日(木)
合格発表通常、試験のおよそ2週間後通常、試験のおよそ2週間後
料金(インターネット申込)7,700円7,700円
料金(郵送申込)8,100円8,100円
※ 情報出典:電気技術者試験センター 試験日程等のご案内
※ インターネットによる申込みは初日10時から最終日の17時まで。
※ 郵便による申込みは最終日の消印有効。

2024年(令和6年)の電験三種(第三種電気主任技術者)は表の通り開催されます。

筆記試験・CBT方式試験について

試験は、筆記方式と、CBT方式の2つの方式から選択が可能です。

筆記方式は指定された日に指定の会場へ行き、マークシートに鉛筆でマークして回答する、従来からある試験方式です。

対してCBT方式は、2023年から導入された新しい試験方式です。CBT方式試験では、複数の試験会場から自分で場所を決めることができます。また、試験期間中であればどこでも1日、好きな日を指定して受験することができます。一番の違いは、試験会場では紙ではなくパソコンで問題に回答するというところです。

紙でもパソコンでも、5択のマーク形式であることは変わらないため、難易度に差はありません

筆記試験とCBT方式どちらがおすすめ?

結論から言うと、多くの方にとっては筆記方式よりもCBT方式がおすすめです。

しかし、一部デメリットがあるため、CBT方式のメリット・デメリットを以下でまとめます。

CBT方式のメリット・デメリット

メリット①:日程を自分で選択できる

メリット②:会場を自分で選択できる

デメリット:筆記方式よりも試験日が早い

CBT方式は、自分で会場と試験日を選べるという点で筆記方式よりもおすすめです。

一方デメリットは、試験日が筆記試験よりも早いので勉強時間が短くなることです。

例えば、2024年上期電験三種のCBT方式の試験は2024年7月4日(木)~7月28日(日)の期間で開催されており、その期間内から1日選択して受験することになります。

対して筆記試験は2024年8月18日(日)に実施されるので、試験の勉強時間が多く取れるのは筆記試験ということになります。ただし、余裕をもって勉強を始めればCBT方式の日程でも十分に合格は可能です。

まとめ

電験三種(第三種電気主任技術者)の合格率について解説しました。

電験三種は合格率が12%と低く、難易度の高い試験ですが、科目別合格制度を活用し計画的に受験すれば合格できる試験です。

この記事を参考に、受験計画を立ててみてください。

◆ 関連記事をチェック!

コメント