電気工事士・電験などの免状で旧姓使用が可能に…2022年から

電気工事士・電験などの免状で旧姓使用が可能に…2022年から

電気工事士法・電気事業法の資格を旧姓で使用可能

電気工事士法および電気事業法に基づく資格の免状は、2022年1月1日より旧姓の表記が可能となります。

旧姓の表記が認められる資格は以下の通りです。

・第一種電気工事士

・第二種電気工事士

・特種電気工事資格者

・認定電気工事従事者

・第一種電気主任技術者

・第二種電気主任技術者

・第三種電気主任技術者

・第一種ダム水路主任技術者

・第二種ダム水路主任技術者

・第一種ボイラー・タービン主任技術者

・第二種ボイラー・タービン主任技術者

以上11の資格となります。

これから始まる取り組みについて知っておきましょう。

旧姓での免状はどうやって申請するの?

旧姓で資格の免状交付を希望する場合には、交付申請書の氏名を旧姓で記入するだけで交付申請書の氏名がそのまま資格に記載されます。

手続きとしてはとても簡単ですね。

電気工事士など住民票の提出が必要な資格の場合には、住民票に旧姓が併記されていることが必要となります。

資格ごとの詳細は、第一種電気工事士・第二種電気工事士の場合 各都道府県の問い合わせ窓口へ、特種電気工事資格者と認定電気工事従事者の場合は産業保安監督部、電験など電気事業法に基づく資格の場合は一般財団法人電気技術者試験センターまたは産業保安監督部にて説明が受けられます。旧姓表記を検討している方は事前に問い合わせを行っておくのもおすすめです。

旧姓表記はどんな時に便利?

例えば電気工事会社で5年働いた鈴木さんという社員がいたとします。

結婚を機に「佐藤」に苗字が変わることとなりましたが、職場や現場の職人さんの間ではすでに「鈴木さん」という呼び名が定着しているため、呼び方を改めない方がいいと思い、職場では旧姓を使用することにしました。

このような社員がいた場合、免状の苗字が職場で使う旧姓と異なっていると、免状のデータを照会する際に本人としても職場の同僚としても混乱が生じる場面があるかもしれませんよね。

こんな時は免状を旧姓表記にしておけば、混乱が解消されます。

マイナンバーや住民票でも旧姓使用が広がる

旧姓の表記(併記)は、電気の資格だけでなく様々な行政発行書類でも広がっています。

例えばマイナンバーカードや、住民票がその代表例です。

図:マイナンバーカードの旧姓併記(出典:総務省)

マイナンバーカード・住民票は2019年に法律が改定され、旧姓の併記(新しい苗字と合わせて記載すること)が可能となりました。

旧姓が併記されていることにより、各種契約や転職時に旧姓での本人証明・本人確認ができるようになりました。

なぜ旧姓の表記(併記)が進んでいるの?

旧姓表記(併記)が進んでいる理由は、女性の活躍推進のためです。

2017年に厚生労働省が発表した報告書によると、日本では結婚の際に苗字を変えるのは女性側が圧倒的に多く、全体の96%を占めています。

女性の社会進出により働く女性は増えていますが、その際に苗字が変わると仕事上で不都合が生じることもあり、旧姓の使用拡大に関する施策が増えてきています。

電気の資格以外の資格の状況

2021年7月時点の報道では、各府省が所管する303件の国家資格や免許のうち、旧姓が使用できないのは40資格(全体の13%)でした。

旧姓が使用できない資格の代表として電気工事士の名前が上がることもありましたが、今回の改正で電気工事士法・電気事業法に基づく資格も旧姓の使用が可能となりました。

旧姓表記は希望があればでいい

旧姓の表記はあくまで資格取得者本人の希望に沿って行われるものです。

よって、働いている途中で苗字が変わった場合でも、本人が新しい苗字での申請を希望するのであれば、旧姓表記を選択する必要はありません。

旧姓での免状申請を考える際、例えば「現在の職場では旧姓が浸透しているから便利だけど、新しく職場が変わったら新しい苗字を名乗りたいかも…」というように、様々なケースが想定できます。

本人の希望と将来どのような苗字で活躍していきたいかを想像し、免状をどの苗字で申請するかよく考えましょう。

資格取得者本人の希望を尊重し、理解ある会社へ

電気工事会社としては、今後社員が資格を取得した際、免状に旧姓使用を相談されることも出てくるかもしれません。

そのようなときはぜひ資格取得者本人の希望を尊重し、誰にとっても働きやすい会社づくりを心掛けたいものです。

現在建設業では職人の高齢化が進み、若手職人を確保するうえで女性職人の雇用を推奨する会社も増えています。

女性電気工事士が旧姓での免状申請を希望するケースや、妻の苗字に変更した男性電気工事士が旧姓での申請を希望するケースは今後あなたの会社でも発生する可能性があります。

今のうちに、会社としての対応を考えておくといいかもしれません。

参考資料

経済産業省: 電気工事士法に基づく資格は、令和4年から旧姓使用が可能となります

厚生労働省: 28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況

内閣府-男女共同参画局: 旧姓使用の現状等

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