電気工事士試験・電験試験がPC受験に!?パイロットテスト始まる

建設ニュース

試験は紙からパソコンへ

電気技術者試験センターは今月2日、電気工事士試験および電気主任技術者試験のコンピュータネットワークを用いたCBT方式導入検討に向けたパイロットテスト(模擬試験)を実施すると発表しました。

CBT方式とは、Computer Based Testingの略。一言でいえばパソコンで資格試験を受験できるようにすることです。

この計画にともない、第二種電気工事士・第一種電気工事士・第三種電気主任技術者試験の3つの資格のパイロットテストが開催され、参加したい方は無料で受験することができます。

この記事では資格試験をパソコンで受験できるようにする狙いや出題傾向が変わるかどうかの解説、また模擬試験のスケジュールについても書いていきます。

パソコン受験のねらいは?

電気技術者試験センターは、試験をパソコンで受験できるようにする狙いは「災害や交通障害にも柔軟に対応でき、より適格な国家試験運営にするため」であると発表しています。

なお、PCでの受験といっても現状は自宅で受験するのではなく会場に赴き受験することが想定されています

CBT方式採用のメリットは試験の採点・集計効率化やデータ管理の効率化など様々ありますが、採点がスムーズにいけば従来より早く結果を知ることができるようになる可能性があります。今回実施の第三種電気主任技術者のテストでは「試験結果については、即採点処理され合否判定を
行います。
」との記載があり、このスピード感が実際の試験でも生かされるのであれば受験者にとってもメリットになります。

新型コロナ感染症対策等もより確実に実施できるとの見解も発表されており、2020年に新型コロナウイルスの影響で電気工事士試験が中止されたこともCBT方式を進めようとする背景になっているのではないかと考えられます。

すでにCBT方式を採用している資格も

CBT方式を採用している資格は国内でもすでに複数あり、国家資格であるITパスポート試験や基本情報技術者試験、公的検定試験では日商簿記検定、日商PC検定試験、民間検定試験ではMicrosoft Office Specialist(MOS)など、例に挙げた以外にも様々な資格で採用されています。

受験方法・出題方式は変わる?

電気工事士・電気主任技術者の筆記試験はいままで紙(マークシート)での回答を行っていましたが、CBT方式が導入されればパソコン上で回答することになります。

実際にCBT方式が導入された際の試験の実施方法・出題方法はこの模擬試験を元に検討されるようですが、模擬試験の時点では今までの試験と同じ出題/回答方式が採用されると発表されており、科目内容も変わることはありません。

○科目と範囲:通常の筆記試験と同様です。

○試験方法:一般問題及び配線図問題をコンピュータ画面上に表示し、四肢択一方式により、マウスやキーボードを用いて解答する方法で行います。

引用:令和3年度 第二種 電気工事士筆記試験 パイロットテストの申込要領

○科目と範囲:通常の筆記試験と同様です。

引用:令和3年度 第一種 電気工事士筆記試験 パイロットテストの申込要領

○試験の内容:試験時間、科目内容、解答方式(五肢択一方式)は従来の方式と同じです。

引用:令和 3 年度 第三種電気主任技術者 パイロットテストの申込要領

パイロットテストについて

CBT方式導入の検討に当たって、電気技術者センターは第二種電気工事士、第一種電気工事士、第三種電気主任技術者の3種類の資格のテスト受験者を募集しています。

模擬試験は無料で受験できますが、この試験で合格点を出しても実際の資格が交付されるわけではないのでご注意下さい。また、家で受験するのではなく会場に赴き受験する必要があるので、交通費等も自己負担となります。

新しい試験を体験してみたい方、社内で資格取得のための講習などを行われている方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

◆ 第二種電気工事士のパイロットテスト

・事前エントリー期間:令和3年8月2日(10 時)~8月20日(17 時)

・受験対象者数: 1,000名(抽選制)

※ 当選メール通知後、案内にそって CBT試験申込み画面から希望する試験会場、試験日時の空き状況を確認し、受験予約を登録して試験日を確定。

・会場予約期間 令和 3年9月17日~10月14日

・試験日期間:令和3年10月1日~10月17日(土日祝日も受験可能)

※ 結果は試験終了後に画面上での得点表示やマイページからの確認を予定(試験結果通知書の送付なし)。

※ 試験終了後、CBT試験を受験した感想についてアンケート調査あり。

◆ 第一種電気工事士のパイロットテスト

・事前エントリー期間:令和3年8月2日(10 時)~8月20日(17 時)

・受験対象者数: 1,000名(抽選制)

※ 当選メール通知後、案内にそって CBT試験申込み画面から希望する試験会場、試験日時の空き状況を確認し、受験予約を登録して試験日を確定。

・会場予約期間 令和3年9月6日~9月27日

・試験日期間:令和3年9月15日~9月30日(土日祝日も受験可能)

※ 結果は試験終了後に画面上での得点表示やマイページからの確認を予定(試験結果通知書の送付なし)。

※ 試験終了後、CBT試験を受験した感想についてアンケート調査あり。

◆ 第三種電気主任技術者のパイロットテスト

・事前エントリー期間:令和3年8月2日(10 時)~8月16日(17 時)

・受験対象者数: 各科目500名、4科目計2,000名程度(抽選制) ※ 1人1~4 科目まで受験可能

※ 当選後、連絡に沿って受験する会場を選択。

・会場予約期間 令和3年9月2日~10月17日

・試験日期間:令和3年10月18日~11月14日(土日祝日も受験可能)

※ 結果は即採点処理され合否判定が行われます。

※ 解答終了後アンケート調査あり。アンケートの回答時間も試験時間に含む。

公式リンク

電気技術者試験センター: 令和3年度CBTによるパイロットテスト(模擬試験)の申込受付開始について

□■電気工事業界専門の求人サイト■□

◆ 関連記事をチェック!

コメント

タイトルとURLをコピーしました