「厚待遇」を求人に書くとロクな人材が来ない!?求人都市伝説を検証

「厚待遇」を求人に書くとロクな人材が来ない!?求人都市伝説を検証

求人に「待遇の良さ」を書く不安

求人を募集する時、あなたの会社の一番のウリだと思うことは何でしょうか?

「技術力」や「やりがい」。それとも、「高収入」や「休みが多いこと」でしょうか。

求人を作るときに、企業様がよく誤解されていることがあります。それは、求人に「待遇の良さをPRすると、給料や休み目当てでやる気のない人材ばかり来るのではないか」ということです。

結論から申し上げますと、そのようなことはありません。待遇がいいのであれば、求人ではむしろ前面に出してアピールするべきです。

この記事では、「待遇の良さをPRした求人にはロクな人材が来ない!?」という求人都市伝説についての検証をしていきたいと思います。

【検証】待遇のいい求人にロクな人材が来ない説

実際に、求人広告で電気工事士の人材募集を行っている会社の中で「待遇の良さを押し出すことは不安である」という企業の方に、その理由を聞いたところ、大きく分けて3つの理由があることが分かりました。

また、その理由に対して実情はどうであるかを、電気工事業界専門の求人サイト工事士.comで求人を作成している担当者に聞き、検証結果をまとめました。

楽に稼げる仕事だと勘違いされそう

まずはこちらの理由です。「高給をPRすると楽に稼げる仕事だと勘違いしたまま入社して、ギャップを感じてすぐ辞めちゃいそう」というイメージをもち、せっかく業界の平均よりも高給であるにもかかわらず、求人では給与を積極的にPRしないでいるという企業様がいらっしゃいました。

こちらに対してのアンサーは、建設業はキツいというイメージが定着しきっているこの国で「楽に稼げる」と勘違いする人はそうそういないということです。

以下のアンケ―トは、身近な若者や自分の子どもに建設業界への就職を勧めるかどうかと、「勧めない」と答えた人に対してその理由を尋ねて集計したものです。


【Q.身近な若者や自分の子どもに、建設業界への就職を勧めるか】

出典:厚生労働省 建設現場で働く人々の誇り・魅力・やりがい検討委員会提言~建設現場でいきいきと活躍するために~(調査元/日経コンストラクション2019年5月13日号)

アンケート結果からわかる通り、建設業=3K(きつい、きたない、危険)というイメージは業界内外問わず多くの人に定着しています。この結果は名誉なことではありませんが、逆に言うと3Kのイメージの強い建設業界、しかも高給である求人に対して「楽に稼げそう」と思う人はそうそういないと言っていいでしょう。「こんなに給料が高いのだから建設業の中でも大変な仕事かもしれない」と考える方が思考の流れとしては自然です。

不安であるのならば、「簡単にできる」「誰でも稼げる」というようなうたい文句はやめ仕事の大変なところも求人に正直に記載しておくといいでしょう。

そのうえで高給であることをPRすれば、「楽に稼げる」と思うような人材とのマッチングは避けられるはずです。

やりがいや熱意で選んでほしい

「給料が高いとか、休みが多いとかそんなことじゃなくて、やりがいや熱意でウチの会社を選んでほしい…」。こちらはとてもよく聞く理由です。

このように思うのは、採用する側であれば当然です。しかし、ただでさえ人材不足の建設業。人材を求める会社が多々ある中で、他社にはない突出したやりがい・魅力を提供できる会社というのは、正直なところそれほど多くはありません。

また、求人広告と会社のHPを見た程度の求職者が、はたして入社前から強いやりがいや熱意を持つことはできるのでしょうか?求職者にとってよっぽどあこがれが強い会社であれば話は別ですが、やりがい・熱意というのは入社して働いていく中で生まれてくるケースも多くあります。

「やりがい・熱意は入社後に会社が育てていく。そのためにウチの会社に馴染んでくれそうな人を採用する」という気持ちで採用に臨めば、ハードルはぐっと下がるはずです。

給与や休日で釣られる人間はロクな奴じゃない

最も多かったのは「給与や休日で釣られるのはロクな奴じゃない気がする」という漠然とした不安感です。そう言われるとそのような気もしてきますが、果たして本当でしょうか。

まず第一に、給与や休日を重視するのは労働者であれば当然です。特に30代・40代となれば家庭を持ち、家族を養うため働いている人も多いでしょう。

家族のことや将来のことを考えたときに、「このくらいの収入が欲しい」という希望収入を抱くのは当然で、むしろ人生設計がしっかりした真面目な労働者であるからこそ給与を重視している人もいます。電気工事の経験者であればなおさら自分の技術に見合った待遇を求めたくなるのは自然で、ウデに自信のある人だからこそ見合った報酬を求めるという方もいます。

また休日ですが、こちらも家族や自分のプライベートを重視するのは自然なことです。休みを重視するという姿勢が「無理をして働きたくない」という考え方に結びついていることは否定できませんが、労働者が心身ともに無理のない範囲で確実に仕事をしてくれるのであれば、それで充分ではないでしょうか?

それに、「希望の給料がもらえる」「仕事だけでなくプライベートも大事に働ける」という理由で選ばれた会社からは、すぐに辞めてしまう人も出にくいです。社員一人当たりにかかるコストはやや高くなるかもしれませんが、すぐに社員が辞めてしまい新規の採用に係る手間やコストを考えると、待遇に満足して長く働いてもらう方が会社としても得をするのではないでしょうか。

合わない人からの応募は書類選考で解決

給与や休日をすると多くの求職者から注目を集め、その分応募も増える傾向にあります。

応募が増えれば、中には会社に合わないと感じる人からの応募も出てくるため、そのイメージだけが強く残り「ロクな人が来ない」と思ってしまっている人もいるかもしれません。

もし面接に値しないような応募者があまりにも多いと感じるのであれば、書類選考を設け事前に履歴書を見て会う人をしぼるという手段があります。

職人の採用は履歴書だけでは判断できないことも多いため、基本的には書類選考は設けず、応募者全員と会って話すことをおすすめしますが、とはいえ採用にかけられる時間が限られているという場合は、求人で待遇のPRをやめるのではなく、書類選考で応募者を事前審査すれば、良い人材との出会いを逃す心配がなくなります。

もてる武器はすべて出して戦う

建設業は人手不足。人材を確保するのは簡単なことではありません。

だからこそ、求人で自社の良いところを出し惜しみするのはとてももったいない行為だと思ってください。

給与・休日などの待遇面の良さは採用競争において強力な武器となりますので、出し惜しみせずPRして、その後の面接で自社に合いそうな人を探してみてください。

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