第二種電気工事士の免状申請方法を写真で解説~必要書類・手順・注意点~

特集

建設魂編集部のOLが第二種電気工事士の試験に合格し、免状を申請した際の備忘録。

この記事では、

免状申請に必要な書類

申請にかかる費用

免状の申請手順

免状が届くまでにかかった期間

など、免状申請のあれこれについて写真付きで解説していきます!

※ この記事は2021年作成時の内容をアップデートし、2024年現在免状申請を考えている人にも参考になるよう必要書類の情報等は最新のものを掲載しています。

◆ 編集部2名が資格取得にチャレンジした第二種電気工事士受験記もぜひご覧ください!

第二種電気工事士の免状とは

第二種電気工事士の免状
編集部が2020年に取得した免状の実物。

第二種電気工事士の免状とはどのようなものなのでしょうか。

免状に記載されている内容と、免状所持者ができること、免状の申請要件をまとめました。

※ 必要書類の情報や申請手順を早く知りたい方は、この項目は飛ばして第二種電気工事士の免状申請に必要な書類一覧からご覧ください!

免状の記載内容

第二種電気工事士の免状記載内容
編集部が2021年に取得した免状の実物。

画像は、2021年に編集部が実際に取得した免状です。

第二種電気工事士の免状には、取得者の住所、生年月日や交付日、交付番号が記載されています。

なお、2024年現在の免状は紙製からプラスチック製に変更されています。

第二種電気工事士の免状でできること

電気工事士の資格には、第一種と第二種があります。それぞれの資格でできることを表にまとめました。

第一種電気工事士免状取得者
自家用電気工作物(最大電力500kW未満)
例:ビル・商業施設・工場
第二種電気工事士免状取得者
一般用電気工作物等
例:住宅・マンション
情報出典:一般財団法人 電気技術者試験センター

第二種電気工事士の免状所持者は、低圧(600V以下)で受電している場所の電気工事を行うことができます

第一種電気工事士は、第二種電気工事士では扱うことのできないビルや商業施設、工場などの高圧で受電している場所の電気工事を行うことができます。

免状の申請要件

第二種電気工事士の免状を申請できる人の要件は、以下の通りです。

筆記試験・技能試験の2つに合格して初めて、免状の申請が可能です。

なお、免状申請に電気工事の実務経験は必要ありません。試験にさえ合格すれば、誰でも申請が可能です

◆ 筆記試験の合格率推移や出題傾向が知りたい方は、第二種電気工事士筆記試験の合格率推移は?配点や出題傾向もチェック!の記事をご覧ください!

◆ 技能試験の合格率推移や出題傾向が知りたい方は、第二種電気工事士技能試験の合格率は?候補問題の出題予想もチェック!の記事をご覧ください!

第二種電気工事士の免状申請に必要な書類一覧

第二種電気工事士の免状申請に必要な書類一覧

第二種電気工事士の免状申請(郵送申請)にあたって、編集部が実際に揃えた必要な書類について解説します。

※ 申請先の都道府県によって、書類の様式が異なる場合があります。詳細は、各都道府県の窓口にお問い合わせください。

① 本人確認書類

本人確認書類として必要なもの(以下のいずれか1つ)

・住民票の原本(申請前6か月以内に交付されたものに限る。本籍・続柄の記載は不要)

・住民票のコピー(申請前6か月以内に交付されたものに限る。本籍・続柄の記載は不要)

・運転免許証のコピー

・マイナンバーカードのコピー

本人確認書類として、住民票の原本、住民票のコピー、運転免許証のコピー、マイナンバーカードのコピーいずれか1つが必要です。添付書類として準備しましょう。

住民票は市役所等で発行できますが、マイナンバーカードがあれば、コンビニのマルチコピー機でも発行できます。土日祝日も発行ができるので、平日忙しい方は、コンビニを利用するとよいでしょう。

編集部は神奈川県川崎市のコンビニで住民票を発行しましたが、その際手数料が300円かかりました。

なお、旧姓による免状の交付を希望する場合には、「旧姓が併記されている住民票」が必要です。

【補足】旧姓でも第二種電気工事士の免状が申請可能に

2022年より、電気工事士法に基づく資格で旧姓の使用が可能になりました

旧姓で資格の免状交付を希望する場合、交付申請書の氏名を旧姓で記入するだけで交付申請書の氏名がそのまま資格に記載されます。

ただし、住民票に旧姓が併記されている必要があります。

住民票さえ用意できれば手続きとしてはとても簡単なので、希望の場合は旧姓で申請しましょう。

詳しくは経済産業省のサイトをご覧ください。

② 電気工事士免状交付申請書

申請時は、免状交付申請書を添付する必要があります。

編集部は、技能試験の際に「第二種電気工事士免状交付申請のご案内」という書類が配布され、そこについていた申請書を利用しました。

なくしてしまった方も、インターネットでダウンロードが可能です。

※ 申請書は各都道府県ごとに様式が違います。「電気工事士免状交付申請書 〇〇県」と検索すると指定の様式がダウンロードできるページが設けられている県が多いです。わからない場合は各県の申請窓口にお問い合わせください。

③手数料(収入証紙)

第二種電気工事士の免状申請に必要な収入証紙

申請手数料分の収入証紙を②の交付申請書に貼り付けます。

神奈川県では申請手数料として、5,300円分の収入証紙が必要でした。

収入証紙は、都道府県によって金額と販売場所に差があり、神奈川県では交通安全協会(警察署内)のみの販売でした。

編集部は郵送申請のため事前に購入しましたが、窓口で免状申請をする方は、当日に窓口で購入することができます。

④写真1枚

縦4cm/横3cm。交付申請前6か月以内に撮影した同一のものを1枚封入します。

写真は無帽、無背景。裏面に氏名を記載します。

⑤ 合格通知書(ハガキ)の原本

郵送された合格通知書の原本を封入します。申請するまで、ハガキは捨てずに保管しましょう。

⑥ 免状送付用封筒(郵便切手不要)

免状を受け取る用の封筒を書類と同封します。

封筒の表に、免状を受け取る住所(自宅など)、氏名、郵便番号を記入してください。封筒は定形内のサイズ(縦14cmから23.5cm以内、横9cmから12cm以内)との指定があります。切手を貼る必要はありません

第二種電気工事士の免状申請書類を入れた封筒

①~⑥までをすべて封筒にいれたら、各都道府県の申請窓口に郵送します。

なお、技能試験時に配られた免状交付申請の案内には必要書類のチェックリストがついていました。チェックリストを活用し、封入漏れをなくしましょう。

免状申請~免状を受け取るまでの手順

第二種電気工事士の免状申請~免状を受け取るまでの手順

試験合格から免状申請までの流れ、申請書類の郵送方法や、免状を受け取るまでにかかった期間についてまとめました。

第二種電気工事士試験合格から免状申請までの流れ

技能試験の合格発表後、数日で合格通知書(ハガキ)が届きます。

免状申請には合格通知書の原本が必要なので、第二種電気工事士の免状申請手続きができるのはハガキ到着後です

急いで免状が欲しい方は、インターネットの合格発表で合格が分かったタイミングでハガキ以外の必要書類をそろえておけば、スムーズに申請が可能です。

免状申請書類の郵送方法

第二種電気工事士の免状申請書類の郵送方法

神奈川県の場合、郵送で申請書類を送る際の注意点として、申請書類は郵送中の紛失を避けるために簡易書留に限るという規定がありました。自分の県の郵送方法を確認の上郵送しましょう。

簡易書留の場合、郵便局の窓口に行って手続きを行う必要があります。

ちなみに、郵送にかかった料金は、定形郵便84円+簡易書留の取扱料金320円=404円でした。

免状発行までにかかった期間

編集部では、申請書類の発送から免状が届くまでに2週間かかりました

免状が必要になる方は、タイムラグがあることを考慮しておきましょう。

また、平日忙しい方にとっては「住民票を発行する」「警察署などへ出向き収入証紙を購入する」「郵便局への書類持ち込み」など、何かと時間の取られる作業も多いので、そのあたりも考慮する必要があります。

免状がいつ頃手に入るかを考え、資格を活用するスケジュールを組んでください。

免状はポストで受け取れないので注意!

第二種電気工事士の免状は、受け取り時も簡易書留で送られてきます

ポストには投函されず、配達員からの手渡しと受け取り時のサインが必要ですので、ご家族のいない方は不在票をこまめに確認し、休日などに受け取れるようにしましょう。

よくある質問

第二種電気工事士よくある質問

第二種電気工事士の免状申請について、よくある疑問・質問をまとめました。

第二種電気工事士の免状申請に期限はある?

第二種電気工事士の免状申請には、期限は設けられていません。試験合格後であれば、いつ申請しても免状がもらえます。

しかし、免状がなければ資格が必要な作業に従事できないうえ、申請することを忘れたまま合格通知書等の必要書類をなくしてしまうことも考えられます。そのため、ハガキが来たら早めに申請することをおすすめします。

第二種電気工事士の免状申請の方法は?

各都道府県の申請窓口に行って申請する方法と、郵送での手続きの2パターンがあります。

編集部は、郵送で手続きを完了させました。

特に合格発表後すぐは窓口が混んでいることもありますので、郵送での手続きをおすすめします。

免状は申請してからどれくらいで届く?

編集部の場合、申請書類を郵送後2週間で免状が届きました。

詳細は、免状発行までにかかった期間の項目をご覧ください。

第二種電気工事士合格通知(ハガキ)を紛失してしまったら?

免状の申請には合格通知書が必要なため、ハガキを紛失した場合は再発行の手続きが必要となります。

再発行手続きは、電気技術者試験センターのホームページより、再発行申込書の様式をダウンロードの上、必要事項記入後に郵送してください。

なお、各書類の再発行は、申込書受理後、約1ヶ月の期間がかかります。

電気工事士の免状を紛失したら再発行できる?

すでに第二種電気工事士の免状を取得済みで、紛失や破損等なにかしらの理由で再発行が必要となった場合は、再交付申請が可能です

再交付申請は、各都道府県の窓口に申し込みを行います。詳細は、担当窓口にお問い合わせください。(担当窓口は、電気工事士 免状 再交付 〇〇県 などのキーワードで検索すると見つけやすいです)

ついに免状が届いた!

編集部では申請から2週間後、自宅に免状が届きました!

これで、晴れて資格保有者です!

第二種電気工事士の免状が届けば、できる工事の幅が広がります。また、免状は身分証明書としても利用することができますので、免許証やマイナンバーカードの代わりに身分証明として提出してみるのもいいかもしれません。

試験に合格された方、ここまで本当にお疲れさまでした。

ぜひこれまでの勉強の成果を生かし、第二種電気工事士として活躍してください!

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