建設業者の日焼け対策~紫外線リスクと対策グッズ紹介~

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建設業者の日焼け対策

建設業界で働くみなさん、日焼け対策はしているでしょうか?

日焼け対策の代表例は日焼け止めを塗ることですが、業界で働く方の中には「日焼け止めなんて自分が使うようなものじゃない」と考える方もいるかと思います。しかし、日焼け(紫外線に当たること)には肌が黒くなるだけではない、健康上のリスクが潜んでいます。

この記事ではSNSアンケートによる建設業者の日やけ対策実施率の紹介日焼けのリスク解説のほか、日焼け止めの選び方など初心者向けの日焼け対策を解説します。

建設業者の日焼け対策実施率は約2割!

データ出典:建設魂インスタグラムアンケート(2022年)

建設魂では、建設業界で働く方がどのくらい日焼け対策を行っているか、インスタグラムのアンケート機能を用いて調査を行いました。上図は現場で働く男性41名に日焼け対策として日焼け止めを使っているかアンケートを実施した結果です

結果は日焼け止めを「使う」が22%(9票)、「使わない」が78%(32票) でした。今回のアンケート結果では、現場で働く方は日焼け止めを「使わない」が多数派ということになります。

若手建設業者は日焼け対策をする傾向あり?

建設業の日焼け対策の実施率について年齢別に調査をすると新たに見えてくるものがあります。

こちらは、先ほどのアンケートを年齢別に分類したものです。日焼け止めを「使う」と答えた22%(9票)の内訳をみると、35歳未満の得票が8票とほとんどを占め、「使う」と答えた35歳以上の方は1票のみでした。

現場で働く男性のうち日焼け止めを「使う」方は35歳未満の若手に集中していることがわかります。

日焼けのデメリット~視力や免疫力に影響も~

出典:環境省 紫外線環境保健マニュアル2008

日焼けすること(紫外線を浴びること)のデメリットは肌が黒くなるだけではありません。環境省がまとめた、日焼けのリスクが上の図です。

日焼けの代表的な症状は皮膚が黒くなったり、剥がれ落ちることですが、慢性的に紫外線を浴び続けることによってシワやシミ、ホクロや皮膚がんなどの皮膚トラブルが起こります。

さらに、皮膚へのダメージ以外にも目が見えにくくなる白内障や乱視の原因ともなる翼状片にも紫外線が関係していると考えられています。他にも紫外線は、髪や頭皮を傷めたり、免疫力を低下させる*ので感染症にかかりやすくなるというデメリットもあります。

デメリットの多さから、日焼け対策は性別や年齢問わず健康的に過ごしたい人は実施すべきであると言えますし、紫外線を浴びる機会の多い建設業者であればなおさら対策をおこなった方がいいということになります。

*参考:近畿大学メディカルサポートセンター

紫外線が多いのは5月~8月

出典:気象庁

気象庁の調査によると、東京都において紫外線が「強い」と判断されているのは7月~8月です。5月~6月も「中程度」と判断される紫外線量ですので、対策の優先度として最も高いのは7月~8月、次に高いのは5月~6月であるといえるでしょう。

建設業者の日焼け(紫外線)対策アイディア

ここからは、実用的な建設業の日焼け(紫外線)対策方法について解説していきます。

日焼け止めを塗る

日々実践できる日焼け対策の代表例は、やはり日焼け止めを塗ることです。日焼け止め初心者の建設業者向けに選び方のポイントを解説します。

日焼け止めの効果(SPF・PA)に注目する

日焼け止めを選ぶ際の基本知識として知っておきたいのが「SPF」と「PA」の2つの指標です。それぞれの効果を簡潔にまとめました。

何を防ぐ?メリットは?効果の表し方
SPFUVB(紫外線B波)短期的な赤みや炎症・肌が黒くなる紫外線B波を防ぐ1~50
PAUVA(紫外線A波)長時間かけてシミやしわの発生に関わってくる紫外線A波を防ぐ+マーク1~4個

日焼け止めのパッケージに書かれている「SPF」「PA」にはそれぞれ別の効果があります。短期的な炎症を緩和したい方であれば「SPF」、長期的な皮膚へのダメージを防止したい方ならPAの+の個数を気にして選ぶ必要があります。SPFは50が最高値、PAは++++が(+4つ)最高値で、数値が高いほど強い日焼け止めということになります。

日焼け止めの塗りなおしやすさならスプレータイプ

日焼け止めは一日効果が持続するものではありません。メーカーにもよりますが、2時間おきくらいに塗りなおすのがいいとされています*。とはいえ忙しい日中に何度も塗りなおしの時間は取れないため、できる範囲で塗りなおしを行うことで効果を持続させることができます。

少しでも塗りなおしを簡単にするためには、スプレータイプの日焼け止めを携帯しておくことがおすすめです(スプレータイプの日焼け止めの例はこちら)。

例えば朝の支度の際はクリームの日焼け止めを塗り、昼の休憩時には汗を拭くついでにスプレータイプの日焼け止めをササっと塗りなおすといった対策方法であれば、建設業者の日焼け対策として現実的にイメージできるのではないでしょうか。

*参考:資生堂アネッサ公式サイト

塗り心地は「軽さ」「さらさら」「香料」に注目して選ぶ

日焼け止めが苦手な人に理由を聞くと「ベタベタ感が気になる」「においが苦手」など塗り心地が悪いという声が上がることがよくあります効果だけを見て選ぶと使い心地が悪く続かないということが起こりやすいので、「これなら毎日塗れる」という使い心地のものを選ぶことが大切です。

日焼け止めのベタベタ感が気になる方はパッケージに「塗り心地が軽い」と書いてあるものや「さらさら」という表記があるものを選ぶと自分に合った日焼け止めに出会いやすいかもしれません(塗り心地の軽い日焼け止めの例はこちら)。

また、においが気になる方はパッケージ裏面をチェックして「無香料」と書いてあるものを選びましょう。しかし無香料でも日焼け止め特有のにおいはすることが多いため、香料ありのものを選んで日焼け止め特有のにおいを感じにくくするという選択肢もあります。

「石鹸で落ちる」など日焼け止めの落とし方にも注目する

日焼け止めは洗顔で落ちにくいタイプのものもあり、人によってはクレンジングオイルを使用して落とすこともあります。

製品によって、どのように落としたらいいかをパッケージ裏やHPで解説しているので、毎日実践できそうな落とし方ができる日焼け止めを選びましょう。普段せっけんで洗顔をされている方であれば、「せっけんで落とせる」と記載された日焼け止めを選ぶと日常生活の負担にならず、結果日焼け止めの使用を継続しやすくなります。

日焼け止めの肌負担が気になるなら低刺激タイプ

肌の荒れやすい方は、肌に優しい日焼け止めを選びましょう。

乾燥を防ぐ「アルコールフリー」のものや「敏感肌の方の協力によるパッチテスト済み」など肌の弱い方向けの低刺激な日焼け止めもあります。日焼け止め自体が肌トラブルの原因になっては本末転倒なので、肌が敏感な方は注意して選びましょう。決まって使っているシャンプーやボディソープがあれば、同じブランドが日焼け止めを出していることもあるので、ブランドで選んでみるのも選択肢の一つです(肌に優しい日焼け止めの例はこちら)。

その他の建設業者向け日焼け(紫外線)対策

日焼け止め以外の建設業者向け日焼け(紫外線)対策をまとめました。移動中や日常生活でできることを実践しましょう。

車内の直射日光防止

現場での休憩中やお昼時を車の中で過ごすという方は、車の窓ガラスから入る直射日光をカットすることで日焼け対策になります。タオルなどあるもので覆うこともできますが、専用のサンシェードやカーテンを付けてみるのもいいでしょう(サンシェードの例はこちら/カーテンの例はこちら)。

運転用サングラスの着用

現場や事務所の行き来で車の運転時間が長い方は、目に入る紫外線をカットする運転用サングラスを導入してみるのがおすすめです。

「運転用サングラス」として売られているものは「偏光レンズ」という反射光や紫外線などをカットする機能のあるもので、JISで規格が定められています。ファッション用のサングラスとは規格が異なるものなので、必ず規格を満たした運転用のものを選んで身に着けるようにしましょう。

長袖・帽子の活用

直射日光に当たる面積を減らすことはシンプルで効果的な日焼け対策です。通気性がよく薄手の長袖パーカーやカーディガンを携帯しておくと日焼け対策に便利です。また、頭頂部は直射日光が当たりやすい部位にも関わらず、日焼け止めが塗りにくい部位でもあるため、帽子をかぶることもおすすめです。

健康のため、建設業者も日焼け対策を

日焼け(紫外線に当たること)は肌の色が黒くなるだけでなく、皮膚や目へのダメージや、感染症にかかりやすくなるなど様々なデメリットがあります。

日頃行っている健康対策と同じように日焼けについてもコツコツと予防の習慣をつけていくことが大切です。日差しに当たりやすい建設業のお仕事。ぜひ、自分に合った日焼け対策グッズを見つけてみてください。

参考資料

環境省:紫外線環境保健マニュアル2008

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