現場で一目置かれるオシャレ!「安全靴カスタム」の魅力とは

特集

「安全靴カスタム」で現場スタイルもおしゃれに

突然ですが、現場で着につけるものにこだわりはありますか?

作業服、ヘルメット、腰道具に安全靴と、職人さんが現場で身に着けるものは多くあります。

今、大阪の作業服屋さんで始まったとあるサービスがSNSを中心に話題を集めています。

そのサービスとは「安全靴カスタム」。

安全靴を個人や法人単位でカスタマイズし、オンリーワンの靴が作れるというサービスです。

建設魂ではこの「安全靴カスタム」を手掛ける作業服のだいまつの代表・松井さんと、カスタム安全靴を制作するクリエイターの幸(こう)さんにお話をお聞きしました。

オシャレに敏感な若手職人はもちろん、「自分は普通の安全靴で充分…」と思っているベテランさんにも知ってほしい、オンリーワンの靴の魅力をご紹介します。

安全靴カスタムの提案者

松井さん

作業服のだいまつ代表取締役。作業服店の2代目。リアル店舗を中心とした SNSとWEBサイトの融合、「ただ作業服を売る」のではなく常に新しい提案を模索。店の公式インスタグラムのフォロワーは1.7万人を超えるなどSNSを活用し幅広い層にアプローチを行っている。

幸(こう)さん

だいまつ様と提携し、安全靴カスタムを行うクリエイター。元々は解体現場の施工管理職として働き、趣味で自身の安全靴をカスタマイズしていた。服飾関係の店舗を持つことに興味があり施工管理の仕事と並行して専門学校で店舗経営を学んでいたところ、松井さんと出会う。今年3月に「F.P…Foot prints..」を起業。

「いつもの靴」を「カスタム安全靴」に変えてみること

―(編集部)若い職人さんを中心に注目を集めるカスタム安全靴。皆さんどういった目的で安全靴をカスタムするのでしょうか。

―(幸さん)カスタム安全靴は一言で言うと「個性を生かせるアイテム」だと思います。僕は解体工事の施工管理として働いていましたが、現場に出る際は自分でカスタムした安全靴を履いていました。

他の人と違うものを履いてると、ほかの職人さんに「なにそれ!?」「すごいね!」と声をかけてもらえます。それが嬉しくて、毎日の仕事へのモチベーションにもなりました。みんなそのような体験を求めているのだと思います。

老舗の作業着屋が新しく安全靴カスタムに挑戦する理由

―(編集部)松井さんが幸さんと手を組み、カスタム安全靴の販売という新しい挑戦をしたのはなぜでしょうか。

―(松井さん)私は、店舗の運営者としてワーキング業界に新しい価値を生み出すことをコンセプトにしています。

作業服のだいまつは、私の両親が創業した作業服屋で、2代目として店を引継ぎました。引きついでから15年は悶々とした気持ちがあって、「メーカーから仕入れた商品をただ売るのは何か違う」とずっと感じていました。

それなら業界の人が驚くことをしようと思い、ファッションビルで作業服のファッションショーを行ったことなどもありましたが、それもやってみると何か違う。今だいまつを利用してくれるお客さんを飛び越えたことをしても仕方がないと気付いたんです。

そこで始めたのが、今作業服のだいまつを利用してくれているお客さんに与えられる価値さがしです。いろんなクリエイターさんと繋がり、作業服のブラントなどを立ち上げるなどの取り組みを始めました。

世の中の職人さんに価値をつたえてワクワク驚いてもらう、そのための取り組みの一環としてこのカスタム安全靴も始めました。

出会いから5カ月で安全靴カスタムをビジネス化。SNSがつなぐ力

―(編集部)お二人はどこで出会ったのでしょうか?

―(松井さん)私がインスタグラムで幸さんのアカウントを発見したことがきっかけです。

幸さんのインスタグラム。手掛けたカスタム安全靴を見ることができる。


元々、店舗に来るお客さんから「安全靴に名前を入れてほしい」という声はあったんです。そんな時に幸さんの作るカスタム安全靴を見て、柄もすごいですが社名やロゴも入れていて衝撃的でした。

一緒にこの技術を広めたいと思い、すぐに連絡。会ったのは今年の1月です。私は大阪にいて幸さんは埼玉ですが、「それなら東京で合おう!」と、初めて連絡をした翌日に東京まで会いに行きました。

施工管理をしつつ服飾学生。起業で近づいた夢

―(編集部)松井さんから声をかけられたとき、幸さんはどのような生活をされているのでしょうか。

―(幸さん)施工管理としてサラリーマン生活をしつつ、夜間は服飾の専門学校に通っていました。ファッションが好きだったので、ゆくゆくはファッションの仕事がしたいという気持ちがあり、学校でお店の運営の仕方やマーケティング理論を学んでいました。仕事と学生生活のかたわら更新していたカスタム安全靴のインスタグラムで松井さんに声をかけてもらいました。

1月に松井さんと初めて対面して、3月には僕も起業でき、今は会社の収入で食べていけているようになりました。まだ在学中なので学生起業という形になります。今が2年生で、3年で卒業なので今も学校には通っています。

SNSでアンテナを張る

―(松井さん)幸くんは仕事をしながら学生もやっていて、しかも学校は皆勤賞なんですよ。すごいな~!と思って、技術はもちろんそういう人間性のところでも惹かれましたね。私は50歳で、幸くんは25歳。若者で勉強熱心な子は魅力的で、いろいろ学びたいと思いましたね。いい出会いだと思いました。

―(編集部)松井さんのような50代~のベテラン世代はSNSを使わない方もいらっしゃいますが、松井さんはとても有効活用していますね。

―常に意識のアンテナを立てて、情報収集をしているのでSNSも活用しています。

作業服のだいまつのインスタグラムも開設。コツコツと発信し続けました。最初は周囲に「変なことをやっているな」と言われることもありましたが、私には明るい未来が見えていたので発信し続けました。

作業服のだいまつのインスタグラム。「いいね!」が800件を超える投稿も。

―いまではフォロワーも1.7万人。反響も多くあるようですね!

カスタム安全靴をはく人へ

―(編集部)カスタム安全靴を手に取った人に、どんな気持ちで働いてほしいと思いますか?

―(幸さん)やはり、自分がそうだったように仕事へのモチベーションにつながってほしいですね。

―(松井さん)職人さんは身に着ける道具によってモチベーションがかなりアップすると思います。自分だけの、おしゃれでどこにも売っていないものを身に着けることによって毎日の現場仕事が楽しくなるような靴であればと思います。

世代別に選びやすいカスタム安全靴

―(編集部)世代別に、挑戦しやすいカスタムや人気のカスタムはありますか?

―(幸さん)20代など、若い世代は今どきの洋風柄を選ぶ人が多いですね。トライバル柄が人気です。色は蛍光色など、目立つ色を選ぶ人も多いです。30代・40代であれば紗綾型文様(さやがたもんよう)という和風の柄や落ち着いた雰囲気の柄を選ぶ人が多いです。

※ 左から、トライバルカモ(期間限定品)、トライバルボルネオ、紗綾型文様。

―では、電工魂の読者にも多い50代~のベテラン世代に最初の一足としてオススメするならどんな柄でしょうか?

紗綾形文様は落ち着いていて、モノクロで入れれば初めてのカスタム安全靴でもチャレンジしやすいと思います。この柄はだいまつさんのお店でも取り扱っているのでぜひチェックしてみてください。

だいまつさんのお店で注文できる柄は8パターン。紗綾形文様はシンプルで挑戦しやすそう。

年齢にとらわれなくても、好きに選んで

―(松井さん)年齢で選びやすい柄というのももちろんありますが、私としては年齢は関係なく好きな柄を選んでほしいと思っています。自分自身50歳だけどいつまでも気持ちは若いつもりなので。

「50代だから落ち着いたデザイン」と、無理に年齢に沿わせる必要はありません。服とのコーディネートを楽しんで、自分がおしゃれだと思ったらそれでいいんです!

カスタム内容・料金

―(編集部)安全靴カスタムに係る料金はどのくらいですか?

―(幸さん)靴代+5,500円~からカスタマイズができます。

アッパー(つま先)のカスタムが7,700円でカカト部分が5,500円

アッパーとカカト片方だけのカスタムも可能です。

模様と、模様の色は上記の中から組み合わせて選ぶことができます。

名前入れ・ロゴ入れも可能

―名前入れ・ロゴ入れも2,000円で行っています。

かかと・くるぶしの部分に社名やロゴマークをプリントできます。(ローカットタイプはかかと部分のみ)

※ 初回のお客様は版代として別途5,500円がかかります。

納期

納期は2週間が目安です。注文状況にもよりますが1週間ほどでお届けできることも。法人でまとめて注文いただく場合、フルカスタムだと1カ月ほどかかることもあるので詳しくはお問い合わせいただければと思います。

個人でも、法人でも注文可

―(松井さん)個人でカスタムをするのはもちろん、法人単位での注文も承っています。社名やロゴを入れることができるので、ヘルメットや作業服と同じように、靴もそろえてみると一体感が生まれますよ!

読者に伝えたいこと

―(編集部)最後に、読者の皆さんに伝えたいことはありますか?

―(松井さん)職人さんたちが日々命を懸けて働いている中で、我々がサポートできることは身に着ける道具をモチベーションにしてもらうことだと思っています。自分だけの靴でモチベーションを上げ、日々安全に作業してほしいなという思いです。そのために、私は職人さんに新しい価値を提供していきたい、その一言です。

―(幸さん)以前現場で働いていたこともあって、現場の環境は肌で感じています。建設業界は若い子の建設業界の参入が良くないので、自分の取り組みが建設業界に興味を持ってもらうきっかけや、楽しそうだと思ってもらうきっかけになればいいなと思っています。

関連リンク

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