SNSは、営業のミカタ?
お客さんの獲得や会社の知名度向上、採用活動などなにかしらの目的があり会議をするとき、「新しいアプローチ方法を考えよう!」と話題に上がりますよね。
そんなとき、提案されがちなのが「ウチの会社も流行りに乗ってSNSでもやってみてはどうか」という話。
これは画期的なようですが、2020年にもなると特に企業がSNSをすることに目新しさはなく、いわゆる「あるある」です。
そして、とりあえずインターネットに詳しそうな若手に任せてみたものの、効果がなく気づけば数年放置している…というのも、非常に「あるある」です。
少々厳しいことを言えば、SNSが一般的になった今の時代になんとなくSNSをはじめても注目されず、利益は生まれず、時間のムダになってしまいます。
そこで、今回は時間を無駄にしないための電気工事会社の営業活動向けSNS運用方法について解説していきます。
◆ おさらい:SNSとは
Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略称。代表的なSNSはライン、ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ユーチューブなど。インターネットを通じて、知人あるいは全く知らない人と交流するサービスのことで、現在では企業がアカウントを持ち情報発信に使っている例も多数あります。
※ そもそもSNSの理解があやふや…という方はこちらの記事もご覧下さい!
なにを目的に運用するか
SNSを作る前に、「何を目的にするのか」「運用して得たい最高の結果」の2つを想定しましょう。目的とゴールを設定しないと投稿内容がブレてしまいますのでこれはとても重要です。
◆ 企業がSNSを運用する目的/最高の結果
企業がSNSを運用する目的と、目指す最高の結果は、大まかに分けると以下の3つです。
①営業目的/SNSを見てお客さんや売り上げが増える など
②採用目的/SNSを見て社員募集に応募してくれた人が出てくる など
③会社の知名度向上目的/SNSをきっかけに会社を知る人が増える など
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SNSは、興味をもった人がアカウントをフォローしてくれると、その人が「フォロワー」となり定期的に情報を発信できるようになります。
フォロワーを増やすには、発信する情報の方向性をある程度定めておかなくてはなりません。そのため、目的の明確化は大切です。
営業目的のSNS選び( 法人→一般顧客の場合)
それでは、営業目的でSNSを運用する際の手法について解説していきます。
電気工事業を営む法人の場合、BtoC(法人→一般のお客さんへの営業)またはBtoB(法人→法人への営業)の2パターンが想定され、その形態によってSNS運用も変わります。
では、まずBtoC(法人→一般のお客さん) に代表される、住宅の電気工事などを行う「地域密着の電気屋さん」を想定し、各種SNSとの相性表を作ってみました。
ここではラインが最も相性が良く、続いてフェイスブック、ツイッター・インスタグラムとなっています。
◆ ラインの活用法
ラインが営業目的の情報発信に向いている理由は、狙った相手に的確に情報を届けられることにあります。
ツイッターやインスタグラムなど、投稿が誰にでも閲覧できるオープンなSNSは全世界の人に情報を発信できることがメリットですが、地元密着の電気屋さんの場合、全世界の人に情報発信するメリットは薄いです。
なぜなら、地元以外の人に興味を持ってもらっても工事に行けず利益につながらないからです。
そこで、最もオススメするのSNS運用はラインを使ったリピート顧客の獲得です。
ラインで情報発信をするためにはお客さんに「友達登録」をしてもらう必要があります。
アカウントを作るとQRコードが付与されますので、それを店頭やチラシ、HPに掲示して登録を促すほか、工事でお客様の元に行った際に友達登録をお願いすれば、それ以降、馴染みのお客さんやお客さん候補となる人に定期的な情報発信が可能となるのです。
なお、お客さん側にメリットがないとなかなか友達登録されません。「友達登録をしてくれたら◎円引き」というように、クーポンなどわかりやすいメリットを提示するのがいいでしょう。
◆ フェイスブック/ツイッター/インスタグラムの活用法
フェイスブックは実名が基本のため、知り合いや得意先を見つけてフォローすることができます。
相手がフォローを返してくれると、フェイスブック上での情報発信が可能となります。
対してツイッター・インスタグラムは匿名ユーザーも多く、フォローしようにも相手の素性がつかみにくいため、適切なターゲットへの情報発信が難しい傾向にあります。
また、ツイッターやインスタグラムは気軽に投稿しやすい特性上投稿数が多く、情報を発信しても埋もれて目に留まりにくいという難しさもあります。
ツイッターやインスタグラムを利用するのであれば、自社のホームページに連携すると、自社に興味を持っている人に投稿を読んでもらえるので効果的です。
スタッフの顔写真や施工の様子などを投稿しておけば、工事を依頼しようか迷っている人に親近感を抱かせることができ、最後の一押しになるかもしれません。
営業目的のSNS選び( 法人→法人の場合)
BtoB(法人→法人)の場合の、営業を目的とした各種SNSとの相性表はこちらです。
前項の、対個人の相性表とはガラッと変わり、フェイスブックが最も相性が良く、続いてインスタグラム、ツイッターとなっています。
◆ フェイスブックの活用法
フェイスブックが最も営業目的の情報発信に向いている理由は、実名制が基本できちんとしたビジネス情報を発信する場として適しているからです。
フェイスブックは個人ページだけでなく、会社の公式ページを作ることも可能ですので、利用する際は会社のページを作成して情報発信を行うようにしましょう。
しかし、最近のトレンドとして、特に若年層にフェイスブック離れが起きているという説もあります。
フェイスブックはもう更新していないけど、インスタグラムやツイッターは利用しているという企業もありますので、情報発信したい企業がフェイスブックを更新しているか確認し、更新を停止している企業が多ければインスタグラムやツイッターと併用して情報発信を行っていくといいでしょう。
◆ インスタグラム/ツイッターの活用法
ツイッター、インスタグラムは気軽に交流ができるので同業者や取引先とつながる足掛かり的な運用にはある程度有効と言えます。
しかし、ツイッターやインスタグラムのみで本格的なビジネスにつなげるのは難しいです。
もしもビジネスにつなげたい企業ができたらある程度の交流の後、ダイレクトメッセージ(SNS上で送れるメッセージ機能)でコンタクトを取り、その後直接会うなり電話なりして関係を深めていくのがいいでしょう。
ツイッター・インスタグラムはその気軽さから仲間内の近況報告程度の目的で利用している企業も多いですので温度感の見極めが重要となります。
◆ 「炎上」に注意!投稿前に方針決めを
ツイッター・インスタグラムの投稿内容は会社の運営方針によってさまざまで、ビジネスを目的とした発信のみの企業もあれば、現場であったことや会社の情報をユーモアを交えて投稿する企業もあります。
ユーモアを交えて投稿するのは、ただ担当者がふざけたいからではありません。
営業色が強いとたくさんのユーモラスな投稿の中で目を引くことができず、受け入れてもらいにくい性質があるためです。
とはいえ、過度なユーモアを含んだ投稿は会社のイメージを傷つけかねません。
会社の公式アカウントとしてどのようなキャラクターで運用すべきか、大枠は事前に考えておいた方がいいでしょう。
企業アカウントはたくさん存在しますので、他社のアカウントを偵察し、モデルとなる企業を見つけると方針を決めやすいです。
また、「炎上」という言葉があるように、SNS担当者が不適切な投稿をしてしまうと瞬く間にSNS上で拡散され、会社のイメージを著しく損なってしまうという危険性もあります。
どのような投稿はOKで、どのような投稿はNGか、最低限のルールは運用前に決めておきましょう。運用担当に丸投げすると危険です。
まとめ
営業目的でSNSでの情報発信を行う場合、大切なポイントは以下の3つです。
・誰に営業したいのか(法人か個人か)によって使うSNSを分ける
・情報発信したことによって起こしたい結果を想定して投稿を
・各種SNSごとの特色をしり、適したSNSを使って情報発信を!
以上となります。
これからSNSを始めたい方や、更新が数年止まってしまっていて再開したい方はぜひご参考ください!
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