建設業10団体、最低年収の目安を公表…建設キャリアアップの技能レベルと連動

建設ニュース

10の技能者に最低年収の目安を設置

一般社団法人建設産業専門団体連合会(以下、建専連)は14日、建設技術者の最低年収目安を公表しました。最低年収目安は建設キャリアアップ(CUUS)の技能レベルと連動しており、ひとつの職種に4段階設定されてます。

今回目安が公表されたのは内装、とび、左官などの10の技術者です。最低年収の金額と、設定された目的をチェックしましょう。

職種・技能レベルごとの最低年収一覧表

技能者名団体名最低年収目安
レベル4
最低年収目安
レベル3
最低年収目安
レベル2
最低年収目安
レベル1
基礎ぐい工事技能者全国基礎工事業団体連合会620576403356
コンクリート圧送技能者全国コンクリート圧送事業団体連合会630570435325
内装仕上技能者全国建設室内工事業協会
日本建設インテリア事業協同組合連合会
日本室内装飾事業協同組合連合会
840700560350
鉄筋技能者全国鉄筋工事業協会700545419330
とび技能者日本建設躯体工事業団体連合会800600480360
型枠技能者日本型枠工事業協会621565396283
左官技能者日本左官業組合連合会627555373278
切断穿孔技能者ダイヤモンド工事業協同組合700590480350
出典:一般社団法人建設産業団体連合会 【単位:万円】

10の技能者に設定された、最低年収の目安です。建設キャリアアップ(CUUS)の技能レベルに応じて、4段階の最低年収が設定されてます。

この年収は東京都で年間240日の就労をする前提で設定されており、最低賃金・公共工事設計労務単価や建専連会員企業へのアンケートなどを参考に作成されました。

最も高いのは内装仕上技能者の技術レベル4で、最低年収目安は840万円に設定されています。

最低年収設定の狙いは担い手確保

最低年収を設定する背景には担い手確保があります。また、技能者の処遇改善に取り組む企業と、取り組んでいない企業が競争させられていることも課題とされ、「技術者への処遇改善に取り組む企業に優遇措置を与える枠組みが必要」という思いが目安設定の根底にあるとしています。

建設業の魅力としても機能

業種ごとに年収の目安がわかり、技術の向上とともに年収が上がっていくことがわかると、業界のイメージアップにもつながるでしょう。

また、技能レベルと最低年収目安が連動すれば、技術者のモチベーションがアップし、建設業全体の活性化、ホワイト化につながります。

最低年収目安は広まるか

設定された最低年収目安は今後、「最低年収の目安を反映した請負価格を元請けに提示し、理解してもらえるようにアプローチしていく」とされています。普及していくのか、また今回設定されなかった職種にも広まっていくのかなど今後の動向に注目です。

参考資料

一般社団法人建設産業団体連合会:フェイスブック

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