特定技能の建設分野が3区分に再編へ…電気工事など対象外だった建設分野も利用可能に

建設ニュース

建設業の特定技能分野再編

国土交通省は、建設業の特定技能分野を再編することを発表しました。

これまで建設業は、特定技能外国人に任せられる業務の範囲が限られており、一部の建設分野では特定技能外国人の受け入れが難しい状況がありました。また特定技能外国人が取得している資格の範囲外の業務に当たらせることもできませんでしたが、今回の統合ではすべての建設分野で特定技能外国人の作業が可能となり、また同一区分内であれば別業種の作業にあたることも可能になります。再編の内容を解説していきます。

【要点】特定技能の再編(建設分野)

画像出典:国土交通省 「建設分野の特定技能に係る業務区分の再編について」

これまで、建設分野の特定技能1号は19の区分に分かれていました。区分ごとに試験が設けられており、取得した資格とは違う業務区分の作業に特定技能外国人を従事させることはできませんでした。

再編後は、建設業の特定技能は「土木区分」「建築区分」「ライフライン・設備区分」の3区分となります。

さらに、建設業許可29業種のすべてが3区分のいずれかに属することになります。例えば電気工事業は、これまで特定技能の19区分に当てはまらなかったため、特定技能外国人を受け入れたとしても、作業に大きな制限がありました。しかし今後は、建設業界すべての分野で特定技能外国人の受け入れが可能になることで作業の幅が広がります。

これからの特定技能3区分

再編後の特定技能は以下の通り分類されます。

1.土木区分:コンクリート圧送、とび建設機械施工、塗装 等

2.建築区分:建築大工、鉄筋施工、とび、屋根ふき左官、内装仕上げ、塗装、防水施工 等

3.ライフライン・設備区分:配管、保温保冷、電気通信、電気工事 等

重要なのは、再編後は同一区分内の業務すべてへの従事が可能であるということです。

例えば建築区分の資格を取った特定技能外国人は、建築大工、鉄筋施工、とび、屋根ふき左官、内装仕上げ、塗装、防水施工など幅広い作業にあたることができます。

特定技能Q&A

特定技能外国人の受け入れを検討するにあたり、知っておきたいルールをご紹介します。また、すでに特定技能外国人を受け入れている事業者向けに再編後の手続きに関する疑問もまとめました。

これから特定技能外国人の雇用を考えている事業者向け

Q:特定技能1号とは?

外国人向けの在留資格です。「特定技能」には2種類の在留資格があり、「特定技能1号」は特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格、「特定技能2号」は特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。今回の再編は、特定技能1号が対象となっています。

Q:特定技能外国人の受け入れに興味があるが、何から知ったらいいのか

まずは出入国在留管理庁の「特定技能ガイドブック」をお読みください。雇用の流れや手続きを知ることができます。また、実習生向け動画ではありますが同庁HPの動画ライブラリーから「外国人技能実習制度」の動画を観ると実習生側の流れを知ることもできます。

Q:特定技能外国人受け入れのメリットは?

企業側のメリットは、人手不足解消のきっかけになり得ることです。この制度は一定の専門性・技能を有した即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築するために創設されたものです。

Q:会社の業務がどの区分に該当するか確認する方法は?

建設業向けの区分の振り分け表で確認することができます。こちらをご確認ください。

Q:1人の外国人に区分を飛び越えて作業をしてもらうことは可能?

可能ですが、業務区分ごとに1号特定技能評価試験または該当する技能検定3級に合格してもらう必要があります。

すでに特定技能外国人を受け入れている事業者向け

Q:例えば土木の特定技能を取得している外国人には、技能実習等で経験している職種以外の作業に従事させて良いのか。

可能です。ただし、十分な訓練や安全衛生教育を含む各種研修等を実施する必要があります

Q:既に認定されている計画に関して、今回の区分統合を受けて提出しなおす必要があるのか。

区分統合前に特定技能1号の在留資格を有している特定技能外国人につきましては、区分統合後自動的に新区分に読み替えられるため、区分統合に伴って何らかの作業を行う必要はありません。振り分けと異なる業種を希望される場合のみ、変更申請が必要となります。

Q:既に業務に従事している外国人との雇用契約を見直す必要があるのか。

従事させる職種・作業に変更(追加を含む)がない限り手続き不要です。

Q:これまでの作業から作業を追加、変更する場合何か手続き(認定計画、在留資格)が必要か

従事させる職種・作業を追加する場合や変更する場合、従事する職種・作業について同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬になるよう昇給を行う必要がありますので、雇用契約書を新たに締結するか、基本賃金の部分の変更契約を行ったうえで、外国人就労管理システム上で基本給の変更届出を行う必要があります。

入管庁に対しての申請は、雇用契約書の変更となりますので、通常通りに届出が必要であれば行ってください。

再編後の試験について

Q:新区分の試験はいつから実施されるのか。

2022年内に実施予定です。詳しくは一般社団法人建設技能人材機構(JAC)にご確認ください。

Q:特定技能1号評価試験の内容・難易度は?

学科試験と実技試験で構成され、CBT試験で実施されます。試験水準は技能検定3級相当の水準で、初級の技能者が通常有すべき技能と知識を問うものとなっています。試験範囲等の詳細については、試験を実施する一般社団法人建設技能人材機構(JAC)がホームページ等で公表していますので、ご確認ください。

参考:国土交通省資料

参考資料

国土交通省:業務区分の統合に係る関係資料【特定技能制度(建設分野)】

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