第二種電気工事士の筆記試験の合格率は、直近7年の平均で59.5%です。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
18年上期 | 74,091 | 42,824 | 58% |
18年下期 | 49,188 | 25,497 | 52% |
19年上期 | 75,066 | 53,026 | 71% |
19年下期 | 47,200 | 27,599 | 58% |
20年上期 | ‐ | ‐ | ‐ |
20年下期 | 104,883 | 65,114 | 62% |
21年上期 | 86,418 | 52,176 | 60% |
21年下期 | 70,135 | 40,464 | 58% |
22年上期 | 78,634 | 45,734 | 58% |
22年下期 | 66,454 | 35,445 | 53% |
23年上期 | 70,414 | 42,187 | 60% |
23年下期 | 63,611 | 37,468 | 59% |
24年上期 | 70,139 | 42,194 | 60% |
合計 | 856,233 | 509,728 | 59.5% |
※ 2020年上期は新型コロナウイルスの影響で試験中止
この記事では、
などを解説していきます。
◆ 技能試験の合格率推移や出題傾向が知りたい方は、第二種電気工事士技能試験の合格率は?候補問題の出題予想もチェック!の記事をご覧ください!
第二種電気工事士とは?できること、第一種との違い
まずは、第二種電気工事士という資格の基礎知識を知りましょう。
資格を持っているとできることや、第一種電気工事士との違いについて解説します。
もう知っている方はこのページを飛ばして、第二種電気工事士 筆記試験の合格率推移と難易度、今年の合格率予想の項目から読んでください!
第二種電気工事士の資格でできること
・第二種電気工事士を持っていると低圧(600V以下)の電気工事ができる!
・第二種電気工事士の資格ではできない電気工事もある!
第二種電気工事士の資格を持っていると、電力会社から低圧(600V以下)で受電する場所の配線や電気使用設備等の一般用電気工作物等の電気工事の作業に従事することができます。
低圧で受電している建物とは、一般住宅やマンションなどが該当します。
一方で、第二種電気工事士の資格ではできない電気工事もあります。詳細は、次の項目で解説します。
第二種電気工事士と第一種電気工事士の違い
電気工事士の資格には、第一種と第二種があります。それぞれの資格でできることを表にまとめました。
第一種電気工事士免状取得者 | ||
自家用電気工作物(最大電力500kW未満) 例:ビル・商業施設・工場 | 第二種電気工事士免状取得者 | |
一般用電気工作物等 例:住宅・マンション |
第二種電気工事士は、低圧受電(600V以下)の場所の電気工事のみを行うことができます。
一方、第一種電気工事士は第二種電気工事士では扱うことのできない高圧受電の場所等の電気工事を行うことができます。
具体的には、ビルや商業施設、工場などの工事が該当します。
電気工事士として活躍の場所を広げたい場合は、第一種電気工事士の取得を目指しましょう。
免状取得条件の違い
第一種と第二種電気工事士は、免状の取得要件が異なります。
第二種電気工事士 | 第一種電気工事士 | |
受験資格 | なし | なし |
免状取得要件 | なし | 電気工事の実務経験が必要(3年以上) |
第二種電気工事士の免状は、試験に合格すれば誰でも取得できます。
一方、第一種電気工事士の免状を取得するには、3年以上の実務経験が必要です。実務経験がなければ、試験に合格したとしても免状を取得できません。
以上の内容から、第一種電気工事士の取得を目指すのであれば、まずは第二種電気工事士を取得して電気工事に従事するのがおすすめです。必要な実務経験を積んだ上で、第一種電気工事士にチャレンジしましょう。
筆記試験の合格率推移と難易度、今年の合格率予想
第二種電気工事士筆記試験の直近の合格率推移や難易度について知りましょう。
直近7年分の筆記試験の受験者数、合格者数と合格率推移をまとめました。また、今年の合格率予想も行っています。
第二種電気工事士筆記試験 合格率推移
第二種電気工事士筆記試験の7年分の合格率推移をまとめました。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
18年上期 | 74,091 | 42,824 | 58% |
18年下期 | 49,188 | 25,497 | 52% |
19年上期 | 75,066 | 53,026 | 71% |
19年下期 | 47,200 | 27,599 | 58% |
20年上期 | ‐ | ‐ | ‐ |
20年下期 | 104,883 | 65,114 | 62% |
21年上期 | 86,418 | 52,176 | 60% |
21年下期 | 70,135 | 40,464 | 58% |
22年上期 | 78,634 | 45,734 | 58% |
22年下期 | 66,454 | 35,445 | 53% |
23年上期 | 70,414 | 42,187 | 60% |
23年下期 | 63,611 | 37,468 | 59% |
24年上期 | 70,139 | 42,194 | 60% |
合計 | 856,233 | 509,728 | 59.5% |
※ 2020年上期は新型コロナウイルスの影響で試験中止
第二種電気工事士筆記試験の平均合格率は59.5%です。参考に、技能試験の合格率は70.1%です。筆記試験の合格率は技能試験よりも低く、6割程度の通過率です。
筆記試験は技能試験よりも合格率が低いものの、暗記で得点できる箇所も多く、コツコツと勉強すれば電気工事の経験を問わず通過できる試験です。計画的に勉強を行いましょう。
◆ 技能試験の合格率推移は、第二種電気工事士技能試験の合格率は?候補問題の出題予想もチェック!の記事でまとめています!
2024年の合格率予想
2024年の第二種電気工事士筆記試験の合格率は、53%~62%程度と予想します。
根拠は2つあります。1つ目は、2020年以降の合格率は53%を下回ったことがなく、62%を超えたことがないという点です。2つ目は、今年上期の問題に昨年からの大きな変更点がなかったという点です。このことから、下期試験も同程度の難易度になることが予想できます。
以上2点から、今年の筆記試験も昨年と同程度の難易度であり、同程度の合格率に落ち着くと予想できます。
第二種電気工事士筆記試験の難易度
第二種電気工事士 筆記試験 | 第一種電気工事士 筆記試験 | |
合格率 | 59.5% | 53.6% |
第二種電気工事士と第一種電気工事士の合格率を表にまとめました。
第二種電気工事士の筆記試験は、第一種電気工事士の筆記試験よりも合格率がやや高く、難易度は低めの試験と言うことができます。
第二種電気工事士は、電気系資格の中でも初歩的な資格のため、初めての資格取得におすすめです。
◆ 第一種電気工事士の合格率推移は、第一種電気工事士の合格率まとめ|筆記は過去最高・技能は過去最低の記事でまとめています!
筆記試験の概要・配点・出題傾向
ここからは、第二種電気工事士筆記試験の試験概要・出題形式、試験日、また効率的に得点アップするための配点傾向について解説していきます。
試験内容・出題形式
第二種電気工事士の筆記試験は、すべて4択のマークシート形式です。
試験問題は50問。1問2点の100点満点で、60点以上得点できれば合格です。
これまでの試験問題は、電気技術者試験センターのホームページからも確認することができます。
試験日
第二種電気工事士の試験は、年に2回開催されます。
筆記試験は、例年5月・10月ごろに開催されています。
◆ 2024年の試験日程が知りたい方は、【2024年版】第一種・第二種電気工事士の試験日程、料金、申込締切|一種は年2回開催にの記事をぜひご覧ください!
【超重要】筆記試験の合格ラインと配点傾向
第二種電気工事士筆記試験の出題問題は、配点の傾向がある程度決まっています。
そのため、配点が高い分野を重点的に勉強すると、効率的に得点することができ、合格率を大幅に高めることが可能です。
合格ラインと各問題の配点
まず、第二種電気工事士の試験は、各2点の全50問。合格ラインは60点です。
そのなかで、配線図記号の問題は例年10問ほど出題されます。1問2点なので、全問正解すると20点になります。さらに、器具、材料・工具の問題が例年約13問出題されます。こちらは合計して26点分です。
暗記科目で着実に得点しよう!
上でご紹介した配線図記号と器具、材料・工具の科目は、丸暗記が可能です。
つまり、丸暗記できる部分をすべて覚えれば、例年通りであれば合格ラインである60点のうち、46点分をカバーすることが可能なのです。
筆記試験では計算問題等も出題されますが、少々不得意な科目があったとしても、暗記できる科目をしっかりと勉強しておけば十分カバーができ、合格の確率が高まります。
筆記試験の「配線図記号問題」とは?
第二種電気工事士筆記試験における「配線図記号問題」とは、写真と図面を照合し、配線図記号とその意味、記号で示されたものの用途などが理解できるかを問う問題です。
第二種電気工事士筆記試験の「器具、材料・工具の問題」とは?
第二種電気工事士筆記試験における「器具、材料・工具の問題」とは、電気工事で使う器具や材料・工具の性能や適切な使用方法について問う問題です。
第二種電気工事士の合格体験談をチェック!
2020年に、建設魂編集部でOL2名が第二種電気工事士の筆記試験にチャレンジしました。
結果は、2名とも合格。
OLでも受かった第二種電気工事士の勉強方法|勉強時間、使用テキスト等全部公開!の記事では、まったくの電気工事未経験のOL2名が筆記試験にチャレンジした受験記録をまとめています。
記事で分かるポイントは、以下の通りです。これから筆記試験にチャレンジする方は、ぜひご覧ください!
・筆記試験合格までの勉強時間、勉強開始時期
・使用テキスト・アプリ
・効率的に得点アップするコツ
・試験直前に得点アップするコツ(一夜漬けのコツ)
第二種電気工事士筆記試験 よくある質問
第二種電気工事士筆記試験に関するよくある質問をまとめました。
筆記試験は独学でも受かる?
第二種電気工事士の筆記試験は独学でも十分に合格が狙える試験です。
建設魂編集部では、電気工事未経験、文系のOL2名が筆記試験を受験したことがありますが、2名とも独学で合格しています。
筆記試験は何時間勉強したら合格できる?
・筆記試験合格にかかる時間はおよそ30~40時間
2020年に編集部2名が第二種電気工事士の筆記試験にチャレンジした際は、一人が30時間、もう一人が40時間の勉強で合格することができました。
したがって、電気工事素人の場合、勉強時間は30時間~40時間程度必要であると考えていいでしょう。
勉強方法や使用テキストについて詳しく知りたい方は、OLでも受かった第二種電気工事士の勉強方法|勉強時間、使用テキスト等全部公開!の記事にて細かく勉強方法を解説しているので、ぜひご覧ください!
筆記試験の複線図問題は難しい?
筆記試験にはいくつかの科目がありますが、なかでも計算問題と複線図問題は難易度が高いです。
複線図に関しては、例年数問しか出題されず配点が低いため、合格だけを目指すのであれば筆記試験時点では飛ばしてしまうという方法もあります。
ですが、いずれ技能試験で必要になる知識のため、可能であればマスターしておきましょう。
複線図対策におすすめなのは、ホーザンのYoutubeです。
丁寧に解説されているので、テキストを読んでも分からないという方は、動画学習がおすすめです。
まとめ
第二種電気工事士の筆記試験について、概要、合格率推移、合格率予想や、効率的に得点するコツをお届けしました。
第二種電気工事士の筆記試験は合格率がおよそ60%で、難易度はやや低めの試験です。
しかし、電気工事士の基礎知識を頭に入れなければ合格はできないため、コツコツと勉強することが大切です。
これから第二種電気工事士にチャレンジする方は、ぜひこの記事の内容を参考に勉強を頑張ってください!
コメント