2023年10月~最低賃金の全国一覧表!ランキングも発表

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2023年の都道府県別最低賃金改定額が発表

毎年10月に改定される日本の最低賃金。2023年10月からは、昨年と比較して平均43円最低賃金が引きあがり、引き上げ後の最低賃金の全国加重平均額は1,004円(昨年961円)となります。

答申額をもとに、各都道府県別の最低賃金額一覧表を作成しました。自分の地域の最低賃金を確認しておきましょう。

最低賃金とは:最低賃金は、「最低賃金法」という法律で定められた1時間の労働に支払う賃金の最低額です。雇用する側は決められた額以上の賃金を支払わなければなりません。

都道府県別ランクと引き上げ額一覧

2023年10月以降の都道府県別最低賃金引上げ額は下図の通りです。経済実態に応じ、全都道府県をA、B、C、Dの4ランクに分け、ランクごとに最低賃金の引き上げ額が発表されています。

対象となる都道府県最低賃金の引き上げ額
Aランク埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪41円
Bランク北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡40円
Cランク青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄39円
データ出典:厚生労働省 令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について

2023年版都道府県別・最低賃金一覧

2023年(令和5年)10月からの最低賃金一覧表を作成しました。自分の会社がある都道府県の項目を確認し、自社の給料が最低賃金を割りそうにないか確認しておきましょう。

都道府県名2022年の
最低賃金額(円)
引き上げ額
(円)
目安引上額
との差額(円)
2023年10月~の
最低賃金額(円)
発効予定年月日
(2023年~)
北海道9204096010月1日
青  森85345+689810月7日
岩  手8543989310月4日
宮  城8834092310月1日
秋  田85344+589710月1日
山  形85446+790010月14日
福  島85842+290010月1日
茨  城91142+295310月1日
栃  木91341+195410月1日
群  馬8954093510月5日
埼  玉98741102810月1日
千  葉98442+1102610月1日
東  京1,07241111310月1日
神奈川1,07141111210月1日
新  潟89041+193110月1日
富  山9084094810月1日
石  川89142+293310月4日
福  井88843+393110月1日
山  梨8984093810月1日
長  野9084094810月1日
岐  阜9104095010月1日
静  岡9444098410月1日
愛  知98641102710月1日
三  重9334097310月1日
滋  賀9274096710月1日
京  都96840100810月6日
大  阪102341106410月1日
兵  庫96041+1100110月1日
奈  良8964093610月1日
和歌山8894092910月1日
鳥  取85446+790010月5日
島  根85747+790410月6日
岡  山8924093210月1日
広  島9304097010月1日
山  口8884092810月1日
徳  島85541+189610月1日
香  川8784091810月1日
愛  媛85344+489710月6日
高  知85344+589710月8日
福  岡90041+194110月6日
佐  賀85347+890010月14日
長  崎85345+689810月13日
熊  本85345+689810月8日
大  分85445+689910月6日
宮  崎85344+589710月6日
鹿児島85344+589710月6日
沖  縄85343+489610月8日
全国加重平均1004
厚生労働省発表データをもとに作成

今年の発表のポイントは、以下の通りです。

埼玉、千葉、愛知、京都、兵庫が初の時給1,000円超え。時給1,000円を超える都道府県は東京、神奈川、大阪を含めた8県へ

全国加重平均での上昇額は43円(昨年度は31円)。1978年の制度開始以降最高額。

今年は過去最大額の賃金引き上げが起こりました。世界的なインフレや国内の物価上昇も影響し、企業には賃上げが求められていますが、経営者としては苦しい状況でもあります。

2023年最低賃金ランキング(ベスト・ワースト5)

2023年10月以降の最低賃金額を、都道府県ごとに高い順・低い順にランキングにすると、以下の通りになります。

【最低賃金ランキング ベスト5】

順位都道府県名最低賃金額(円)
1位東京1113
2位神奈川1112
3位大阪1064
4位埼玉1028
5位愛知1027

【最低賃金ランキング ワースト5】

順位都道府県名最低賃金額(円)
1位岩手893
2位徳島、沖縄896
3位秋田、愛媛、高知、宮崎、鹿児島897
4位青森、長崎、熊本898
5位大分899

最低賃金が最も高い東京と、最も低い岩手では、時給に220円の差があります。

1日の労働時間を8時間、1ヶ月の労働日数を22日とすると、1日で1760円、1ヶ月で38,720円、年間では464,640円の賃金差が生まれます。

2023年の最低賃金額改定はいつ?

最低賃金額の改定日は都道府県ごとに異なり、10月1日~10月14日の間に行われる予定です。

詳細は都道府県ごとの発行予定年月日をご覧ください。

自社の賃金が最低賃金額を下回っている場合は、改定日までに賃金を改める必要があります。

最低賃金の計算方法

最低賃金は時給で表記されているため、日給制・月給制の場合は給与が最低賃金を下回っているかどうか計算する必要があります。

1時間当たりの賃金が最低賃金を下回っていた場合は違法となりますので、今のうちに見直しておきましょう。

◆ 最低賃金を割っていないか確認する計算方法

例1:月給30万円/勤務日数22日(月)/9時~18時で働く埼玉県在住Aさんの場合

月給30万円÷勤務日数22日÷1日の労働時間8時間*=時給1,704円

埼玉県の最低賃金は1,028円なのでクリア!

例2:月給17万円/勤務日数23日(月)/8時~17時で働く東京都在住Bさんの場合

月給17万円÷勤務日数23日÷1日の労働時間8時間*=時給923円

東京都の最低賃金は1,113円なのでアウト!給与を改善する必要があります。

*労働時間は、休憩時間を除いた時間で計算します。本記事の計算例では休憩時間を1時間として計算しています。

* 最低賃金の計算方法をもっと詳しく知りたい方は こちら

参考資料

厚生労働省:令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について

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コメント

  1. 匿名 より:

    あまりに低く過ぎて嬉しくなか!! 全国比べると‥…なに公平ではないのは何故??💢 もう少し上げ上げ!!!💢  

  2. 匿名 より:

    鳥取の最低賃金900で、20日出勤8時間で、144000円。
    控除(社会保険料、健康保険、雇用保険で、12%引いて126720円、所得税6%で、8640円、所得控除合計額およそ30000円、通勤手当はなし)、手取り額およそ114000円で、生活保護抜けても、生活は困難と思われる。
    例えば
    家賃36000
    水道光熱費15000
    医療費17000
    通勤のための交通費7500
    食費25000
    スマホなどの通信費6500
    出費額合計107000
    辛うじて7000の黒字だけど、急な出費対応が難しいと見た。

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