【検証】「電気工事士勝ち組説」は本当?年収や休日など徹底調査

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「電気工事士 勝ち組」って本当?

インターネットで電気工事士という仕事の評判を調べていると、「電気工事士 勝ち組」というキーワードが目につきました。

インターネット上の仕事の評判は、ポジティブな意見・ネガティブな意見の両方が飛び交い、実際はどうなのかがわかりづらいですよね。

そこで、「電気工事士勝ち組説」について、年収や休日数、SNSでの評判など様々なデータを調べて検証してみました。

データを見ながら電気工事士は勝ち組なのか、それとも負け組なのか?考えてみましょう。

「勝ち組」って何?

勝ち組 

読み方:かちぐみ

勝負に勝った側の人々。社会的・経済的に成功した人、いわゆる格差社会において優位な立場に立つ人。裕福である、地位が高い、容姿端麗である、望んだ人生を実現している、などの状況を指すことが多い。対義語として「負け組」がある。

引用:weblio辞書 実用日本語表現辞典

「勝ち組」の意味は上記の通りです。もっとも、仕事の価値は本人が決めるものであるので、どんな仕事であろうと本人が満足していれば勝ち組に違いないのですが、客観的に見て職業の勝ち組・負け組を判断するのであれば、大きく分けて2つの判定ポイントがあるのではないかと思います。

・経済的満足度:年収、業界の将来性 など

・心理的満足度:仕事のやりがい、仕事以外の人生の充実(休暇の多さ)、同僚との人間関係 など

この記事では上記2点を「勝ち組かどうかの判別ポイント」として、電気工事士という職業を他の職業と比較していきます。

【検証】電気工事士勝ち組説:経済的満足度

まずは経済的な面から電気工事士勝ち組説を検証していきましょう。

電気工事士の平均年収は459万円・ボーナスは93万円で平均的

【2022年】

①月給平均②賞与平均平均年収(①×12+②)
電気工事士30万5,200円93万6,300円459万8,700円
全業種平均31万7,800円81万8,700円463万2,400円
データ出典:厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 

【(参考)2021年】

①月給平均②賞与平均平均年収(①×12+②)
電気工事士30万5,000円93万6,900円459万6,900円
全業種平均31万1,000円82万3,200円455万6,000円
データ出典:厚生労働省 令和3年賃金構造基本統計調査

結論から言うと、電気工事士の給料は平均的な数字です。

2022年の厚生労働省調査によると、電気工事士の平均年収は459万8,700円です。月給の平均額は30万5,200円で、賞与の平均額は93万6,300円です。2022年では、電気工事士の年収は平均より3万円ほど低いですが、一年前2021年の調査では平均を4万円ほど上回っていますので、平均付近で推移していると考えていいでしょう。

なお、電気工事士の月給は全業種平均とくらべ1万円ほど低いですが、その分賞与は10万円以上高い傾向にあるようです。毎月の収入が多い方がいいか、ボーナスでまとめてもらえる金額が多い方がいいかは好みのわかれるところです。

電気工事士の将来性は安定的で、長く働きたいなら優れた業種

電気工事士は長期にわたって活躍が保証されており、安定して長く勤めたい人にとっては非常に優れた職種と言えます。

建設業界全般に言えることですが、人手不足の業界なので「人が余って就職先がない」という未来が訪れることは考えにくく、業界の高齢化も進んでいるため、特に若い方にとっては引く手あまたの状態です。「手に職をつける」という言葉もありますが、一度身に着けた技術はその後もずっと自分を支える財産になります。

また、インフラである建設業自体の需要がなくなることも考えにくく、突然業界全体が衰退するような可能性はほぼゼロと考えられるため、時代に左右されない、安定した業界と言っていいでしょう。ただし、例えばIT業界のように革新的なサービスが生まれ爆速で成長していくというような未来が考えにくい業界でもあります。

結論としては、電気工事士は堅実志向・安定志向の方にとっては勝ち組と言える職業ではないでしょうか。

【検証】電気工事士勝ち組説:心理的満足度

仕事のやりがい、仕事以外の人生の充実(休暇の多さ)、同僚との人間関係など、収入以外にも心理的な満足度は重要です。電気工事士を取り巻く環境について検証していきましょう。

電気工事士の休日は110日で平均をやや下回るが、改善傾向あり

画像出典:工事士.comプレスリリース

令和4年就労条件総合調査によると、日本の労働者1人あたりの平均年間休日総数は115.3日です。

この調査では職種別の調査結果は集計されていないため、民間調査との比較になりますが、2021年に電気設備業界専門の求人サイト工事士.comが調査した電気設備業界の平均休日数は110.6日でした。

つまり、電気工事士の休日数は平均よりも5日ほど少ないため、勝ち組か負け組かで言うとやや負け組ということになります。

ただし、図の通り業界の休日数は増加傾向にあり、2013年と比較すると2021年の休日数は7日も増えています。昔は週休1日が当たり前だったこともある建設業界ですが、今は建設業界に週休2日制を根付かせようという政府主体の取り組みがあり、法改正などで働き方改革も進んでいるため、改善の傾向が見られます。

電気工事士のやりがいは、目に見えて仕事の成果がわかるため十分

電気工事士は、仕事の成果がわかりやすいため、やりがいを感じやすい職業と言えます。

例えば配線工事を行い明かりがともった瞬間や、自分がかかわった新築の建物が完成して多くの人に利用されているのを見たときなど、自分の仕事が役に立っていると実感できる場面は多いでしょう。

よって、電気工事士はやりがいの感じやすさとしては勝ち組と感じる方が多いのではないでしょうか。

電気工事士の人間関係は請け負う工事や職場の風土による

電気工事士の人間関係は、会社の風土や仕事内容によって評価が大きく分かれるため、一概に判定することはできません

電気工事会社は、請け負っている工事によって、一人で黙々と作業できる現場もあれば元請けやほかの業種と一緒に作業をする現場もあります。また、住宅の工事であれば毎日新しいお客様と顔を合わせる場合もあります。

人手不足という業界の背景上、技術を身に着けさえすれば引く手あまたですので、自分が向いているスタイルの工事を行っている会社を選べると考えれば、電気工事士は人間関係での苦労を避けやすいと言えるのではないでしょうか。

また、職場で顔を合わせる同僚との人間関係については、会社によるとしか言えないため一概に評価はできないのですが、職場によっては昔の建設業ならではのキツさが残っているところが一定数存在することも事実です。運悪くキツい人間関係の会社を引いてしまうと、苦労することはあるかもしれません。しかし、前述のとおり技術さえ身につければ電気工事士は会社を選べる立場ですので、自分に合った会社を選びなおすことが可能です。

結論:電気工事士はやりがい、将来性の面で勝ち組!

【電気工事士の総合評価】

評価(10点満点)点数備考
給料★★★★★5ほぼ平均
将来性★★★★★★★★8インフラのため安定性は抜群
休日★★★★4平均マイナス5日だが改善傾向あり
やりがい★★★★★★★★★9目に見えて結果がわかりやすい
人間関係★★★★★5仕事内容、好み、会社の風土による
合計31/50

これまでのデータから総括して、電気工事士という職業が勝ち組か、負け組かを評価してみました。

・高い給与で働きたいと考える人にとって、電気工事士は普通の職業

・業界の将来性を気にする人にとって、電気工事士は勝ち組の職業

・給与よりも休日を重視したい人にとって、やや負け組の職業

・日々の仕事にやりがいを感じたい人にとって、電気工事士は勝ち組の職業

・人間関係を気にする人にとって、電気工事士は普通の職業(会社の風土や個人の好みによるため判定不能)

まとめると、以上のような結果となります。

自分が仕事に求めることで一番重要なのは何かを考えつつ、項目ごとの電気工事士の評価を見ると、自分にとって電気工事士が向いているのか、いないのかが判断できます。

電気工事士が勝ち組かどうかは最終的に自分で決めよう

ここまで、客観的なデータから「電気工事士は勝ち組なのか、負け組なのか」を検証してきましたが、最終的に勝ち負けを判断するのは自分自身です。

また、本記事で紹介したデータはあくまで平均のお話なので、電気工事の仕事に興味のある方は実際に掲載されている求人を確認し、どのような条件で募集があるのかを確かめることも大切です。

この記事が、これから電気工事士という職業に興味のある方や、電気工事士への転職を考えている方にとって向き・不向きを判断する一つの指標となれば幸いです。

参考資料

厚生労働省:令和4年賃金構造基本統計調査 

厚生労働省:令和3年賃金構造基本統計調査

厚生労働省:令和4年就労条件総合調査

工事士.comプレスリリース:電気設備業界での労働環境は改善傾向  年間休日数は「6.9日増加」、残業10時間以下の企業は「2.2倍」に

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