建設業の経営破たん続く
東京商工リサーチは今月7日、新型コロナに関連した経営破たんの状況を発表しました。2022年も毎月100件以上の新型コロナ関連の経営破たんが続いており、6月は212件と過去2番目に経営破たんが多い月となりました。なかでも建設業は新型コロナ関連の経営破たんが多く、全業界中2番目に多いというデータが出ています。業界の現状を知りましょう。
建設業のコロナ破たんは全業界中2位
新型コロナを理由とした経営破たんが最も多い業種は飲食業で、累計589件*です。そして、飲食業に次いで2番目に経営破たんが多い業界が建設業。累計404件が経営破たんとなりました。連日、旅行業や宿泊業など様々な業界で苦しい状況が報道されていますが、建設業の破たん件数はトップクラスに深刻です。
*本集計は負債1,000万円以上の企業が対象。
工事の延期に加え資材の高騰が重なる
建設業のコロナ破綻の理由として挙げられるのが、工事計画の見直しが迫られたことです。さらに最近では海外から輸入する資材の入荷に乱れが生じ、資材の入荷が遅れていることや、価格の上昇などで資材が従来通り入手できなくなったことも重なり、建設業界は深刻なダメージを受けています。
取る策はあるのか
特に飲食店など業績が落ち込んでいる業界の工事で売り上げを立てていた場合は別の売り上げを確保することが必要となります。政府の支援を利用した事業転換を図ることも一つの手段です。
また、資材価格の高騰は価格に反映させなければなりませんが、建設業の値上げ実施率は45%と値上げに踏み切れていない企業が多くあるのも現状です。
電工魂では今後も建設業界のみなさまの経営判断の助けになるよう、業界の状況や、助成金・給付金などの情報を発信していきます。
参考資料
東京商工リサーチ:コロナ破たん 資材価格の高騰が深刻化する建設業が1割超え、小規模含めた全業種の件数は3,821件に
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