法人化したての電気工事会社にインタビュー！
現在、建設業界で働いている方の中には「いつかは独立したい」「いつかは自分の会社を持ちたい」などの夢を持つ方がいるかと思います。
今年2023年の6月に電気工事会社を立ち上げたばかりの方にインタビューを行い、これまでの経歴や独立から法人化までの道のり、また将来の展望などをお聞きしてきました。
今回お話を聞いた代表は業界歴25年のベテラン。法人化までにどのようなストーリーがあったのでしょうか？
会社・代表プロフィール
株式会社AE WORKS：2023年6月28日に法人化。木造住宅、マンション、プラントから商業施設まで電気工事全般を請け負う。東京都足立区に本社を構える。
我妻（あづま）さん：株式会社AE WORKS代表。業界歴25年、一人親方歴14年の42歳。職人仕事だけでなく設計積算、現場監督など多岐にわたる業務を経験し、今年企業の代表へ。
町鳶にあこがれた少年時代、電子工作から電気の道へ
―（編集部）我妻さんのご経歴を教えてください。
―（我妻さん）高校卒業と同時にこの業界へ入りました。本当は、子どものころから町鳶（まちとび：地元に密着して働く鳶のこと）に憧れていて鳶になりたいと思っていました。生まれは文京区で、地元のお祭りが大好きだったんですけど、お祭りのときに町鳶の人が赤い半纏（はんてん）を着ていて、それが子どもながらにカッコいいと思ったんですね。
でも地元のオヤジたちに辞めた方がいい、儲からないよって言われて(笑)
同時に、電子工作にも興味があったんです。小学生の時には押し入れでジオラマを作ったり、できた工作をもって秋葉原に行って、おじさんたちに見せたりしていました。
そんな経験もあって高校進学の時は、電気科を受験しました。無事合格して、在学中に電気工事士の資格も取りました。
就職氷河期で一度は設計の道へ、その後電気工事士として独立
―（編集部）卒業後はそのまま職人に？
―（我妻さん）そのつもりだったんですが、当時は就職氷河期で職人としての働き口がなかったんです。家の近くで見つけた食品系倉庫の空調工事をやっている会社に入社して、最初は設計や積算の業務をしていました。そこで3～4年働いて、そのあとは仲間と立ち上げた水処理系の会社で機械の設置などをしていました。その後に電気工事の管理を専門にしている会社へ入社。現場監督をしてきました。職人として独立したのはそのあとです。個人事業主を14年間続けて、今年に法人化しました。
14年の個人事業主を経て法人化したわけ
―（編集部）個人事業主経験の長い我妻さんですが、なぜ今年法人化したのですか？
―（我妻さん）もともと法人化のプランはあって、そのために必要な資金を貯めていました。本当はもう少し早く法人化する予定だったんですが、新型コロナが工事にも影響を及ぼして入金の停滞が起こり、資金を吐き出してしまったんです。また少しずつ資金を貯めて、今年の立ち上げに至りました。
普段、あまり計画的に物事を進めるタイプではないんですが、目標額を決めて資金をつくったりと会社立ち上げだけは計画的にやったと思います。
日付は風水的に縁起のいい日を選んで、6月28日にしました。
法人化直後は付き合う人を選ぶのに苦労
―（編集部）法人化して間もないですが、大変だったことや今現在苦労していることがあれば教えてください。
―（我妻さん）社労士、税理士、行政書士など、会社として今後付き合う人を探すのには苦労しました。
現場に出ながら会社作りを行うのは大変そうです。
午前中は現場に行って、午後は役所に書類を出したりとか、やることは多くありますね。
やりたいことはやりたい！で深く考えない性分
―（編集部）普段の我妻さんはどんな方ですか？
―（我妻さん）考えるより行動するタイプですね。あまり失敗を失敗と思わないです。
やりたいことがあればやってみるという感じで、急に旅行の計画を立てて、遠くに行ったりもします。
好きなことを突き詰める性分でもあって、子どもの頃の電子工作もそうでした。運動も好きなので、バレーボールのレフリーの公式ライセンスを取ったり、空手の有段者でもあります。
現在は2名体制で仕事をこなす
―（編集部）AE WORKSは、現在何名体制ですか？
―（我妻さん）僕ともう一人の社員の2名です。
お二人の出会いを教えてください。
とある現場で会ったんですが、彼はその時所属していた会社で満足する経験が積めずにくすぶっていたんです。頑張りたいのに頑張れないという状況は苦しいと思うので、僕が練習に付き合うことがありました。その後彼は独立したのですが、縁あって社員になってもらいました。
他の会社の社員の練習に付き合うというのはすこいですね。
困っている人がいたら助けたり、力になりたいなと思います。性格ですね。
独立する生き方と、会社員としての生き方
―（編集部）社員さんにはどのように成長していってほしいと思っていますか？
―（我妻さん）会社内でどうなってほしいというよりは、早く独立したほうがいいと思います。
「この会社で経験積んで、とっとと卒業しろ！」という気持ちですね（笑）
えっ、そうなんですか。
もちろん、会社員として過ごしたいと考える人もいるので、そういう考えの人に押しつけはしないです。でも、独立したいという気持ちがあるならここに居続けてもらう必要はないし、巣立ってくれたらうれしいですよ。仕事も流すし、何かあれば助けるし、独立してもいい関係が作れたらいいと思います。
この業界は、頑張ったら頑張った分だけ稼げるので、その子のためになるなら独立歓迎です。
「職人は独立するべき」という考えがありますか？
全ての人がそうあるべきとは思いません。ただ、自分が会社員を何度か経験した結果から言うと、自分で責任を持って、仕事をやって稼いで、好きなことにお金を使う方がおもしろいと思います。
会社員だと、どうしても給料が頭打ちになることもありますよね。頑張った結果がわかりやすい世界なので、少しもったいないように思います。
無欲な若者と仕事
―（編集部）我妻さんの仕事への意欲は、どこから来るのでしょうか。
―（我妻さん）「これをやりたい！」という気持ちですかね。動機はなんでもいいですけど、例えば旅行に行きたい、それにはお金が必要、じゃあ働こう！というような感じで、やりたいことがあるから仕事に責任が持てます。
深く考えてはいませんが、やりたいことをやるためにはどうしたらいいかを考えて、行動した結果が今につながっていると思います。
―（編集部）今は、欲のない若者が増えたという話も聞きますね。
そうですね。昔、自分の周りは大半が「バイクが欲しい」「車が欲しい」って話をしていたので、そのために仕事をするしかなかったんですけど、今の子は「休みが欲しい」とか「家でゲームがしたい」とか、動かすお金の規模が小さくなった傾向は感じますね。
それが悪いこととは思いませんが、お金やモノに執着がないと、仕事への情熱を盛り上げるのは少し難しいように思います。
目標を口に出して会社員の殻を破れ！
―（編集部）職人として会社に所属している人の中には、独立を考えながらも踏み切れない人がいるかもしれません。そういった人になにか一言いただけますか？
―（我妻さん）「まず目標を口に出してみよう」と言いたいです。「独立したい」「会社を持ちたい」とか、目標があるならまず周りに言った方がいいです。誰かに言えば自分の行動も変わるし、周りの人が協力してくれるかもしれないですし、物事を進めたいなら口に出すのが一番ですよ。
もし今所属している会社が支援してくれそうなら、独立してもすぐ仕事があるわけですし、スムーズにスタートできる。言った後、そこからどう展開するかはやってみないことにはわからないので、とにかく行動するために進むだけですね。
我妻さんも法人立ち上げの目標は公言していましたか？
もちろんです！それに、言い出してすぐ法人化したわけでもないです。公言してから法人化までは5年以上かかっていますよ！資金を用意することや、実績を積むことには時間が必要ですから、目標を実現するのに時間がかかることは恥ずかしいことじゃありません！
これからのAE WORKS
―（編集部）会社の代表となって、これまでと心境の変化はありますか？
正直に言っていいですか？なにも変わらないです（笑）
もちろん、社員を背負っているという責任は持っていますが、個人事業主の時から自分と関わってくれる人たちを助けたいと思ってやってきたので、社員を守る立場になってもあまり変わらないですね。
我妻さんらしい回答ですね。では最後に、これからAE WORKSをどのような会社にしていきたいですか？
目標は大きく言っておきます！建設業界の一流企業になってみたい！
戦前からあるような大企業のようにはなかなか成れないとは思いますが、それでも自分の力で、どのくらい通用するのかはやってみたいですね。
あとは、東京ドームの中に看板を出してみたいですね！あれも、大体大企業ばっかりだけど…（笑）
AE WORKSはお仕事&仲間を募集中！
「弊社でできない工事は存在しません」モットーに仕事をしています。豊富な経験、各種工具、取り揃えています。法人の方から近くにお住いの方まで、なにかありましたらご連絡ください。
また、人材も積極的に登用しています。経験問いません。性別も問いません。女性も歓迎です。やる気だけある方、ぜひご連絡ください！
AE WORKS様連絡先（インスタグラム）は：こちら
◆ 関連記事をチェック！
コメント