2024年10月現在、最新の調査では、電気工事士の平均年収は550万円です。
この記事では、
などについて解説していきます。
電気工事士の年収・月収データを徹底解説!
電気工事士の、平均年収、平均月収をカテゴリ別にご紹介していきます。
電気工事士の平均年収は550万円、平均月収は36万円
電気工事士の平均年収と、日本の全業種の平均年収をまとめました。
①平均月収 | ②平均賞与 | 平均年収(①×12+②) | |
電気工事士(手当なし) | 31万9,800円 | 110万600円 | 493万8,200円 |
電気工事士(手当込み) | 36万7,400円 | 110万600円 | 550万9,400円 |
全業種平均(手当なし) | 31万8,300円 | 90万9,000円 | 472万9,000円 |
厚生労働省の調査によると、電気工事士の平均年収は手当なしで493万円、手当込みで550万円です。
全業種の平均年収は472万円なので、電気工事士の年収は日本の平均年収よりやや高いといえます。
■電気業界の人材採用なら工事士.com!!
- 電気業界で働きたい人が集まる求人サイト
- 有資格者や若手からの応募実績が多数
- 業界知識を持った専属ライターが求人作成
電気工事士の年収推移と今後の見通し
過去4年分の電気工事士の平均月収、平均賞与、平均年収をまとめました。
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
平均月収 | 38万6,000円 | 34万8,000円 | 34万4,300円 | 36万7,400円 |
平均賞与 | 114万900円 | 93万6,900円 | 93万6,300円 | 110万600円 |
平均年収 | 577万2,900円 | 511万2,900円 | 506万7,900円 | 550万9,400円 |
過去4年間で最も平均年収が高いのは、2020年の577万円です。
2021年、2022年では平均年収が下がっていますが、最新データである2023年では550万円まで再上昇しています。
近年、賃上げの動きが強まっていることや、建設業の高齢化による職人の需要増加を考えると、電気工事士の平均年収は今後も高まっていくことが予想できます。
【年齢別】電気工事士の平均年収
電気工事士の平均年収を、年齢別にまとめました。
①平均月収 | ②平均賞与 | 平均年収(①×12+②) | |
~19歳 | 22万300円 | 20万5,600円 | 284万9,200円 |
20~24歳 | 26万4,800円 | 65万3,100円 | 383万700円 |
25~29歳 | 31万600円 | 94万6,600円 | 467万3,800円 |
30~34歳 | 36万1,700円 | 112万8,900円 | 546万9,300円 |
35~39歳 | 39万300円 | 108万7,000円 | 577万600円 |
40~44歳 | 41万1,600円 | 123万5,800円 | 617万5,000円 |
45~49歳 | 43万4,300円 | 138万9,000円 | 660万600円 |
50~54歳 | 44万4,000円 | 149万6,400円 | 682万4,400円 |
55~59歳 | 41万9,300円 | 141万4,000円 | 644万5,600円 |
60~64歳 | 32万8,700円 | 89万8,400円 | 484万2,800円 |
65~69歳 | 29万2,400円 | 56万5,400円 | 407万4,200円 |
70歳~ | 27万1,800円 | 61万4,800円 | 387万6,400円 |
全年齢平均 | 36万7,400円 | 110万600円 | 550万9,400円 |
電気工事士の平均年収は、「~19歳」までが最も低く284万円です。その後、年齢とともに平均年収は上がっていき、「50~54歳」の682万円でピークを迎えます。「50~54歳」以降は、平均年収は下降していきます。
電気工事士は、経験年数が増えるとできる仕事が増えるため、年収が上がっていく傾向があります。
55歳以降は、定年後に働き方を変える人も出てくるため、年収は下がる傾向にあります。
【企業規模別】電気工事士の平均年収
電気工事士の平均年収を、企業規模別にまとめました。
①平均月収 | ②平均賞与 | 平均年収(①×12+②) | |
10~99人 | 34万9,000円 | 83万900円 | 501万8,900円 |
100~999人 | 35万5,700円 | 121万5,300円 | 548万3,700円 |
1,000人以上 | 40万7,200円 | 141万3,600円 | 630万円 |
全規模平均(10人以上) | 36万7,400円 | 110万600円 | 550万9,400円 |
電気工事士の平均年収は、「1000人以上」が最も高く630万円です。最も低い「10~99人」の企業は501万円であるため、企業規模によって130万円もの開きがあります。
電気工事士が年収を上げる方法
電気工事士として働いていく上で、年収をアップさせるコツをまとめました。
第一種電気工事士や関連資格を取得する
電気関連の資格を取得することは、年収アップの有効な手段です。
電気工事士が年収アップするために有効な資格の例は、以下の通りです。
・第二種/第一種電気工事士
・2級/1級電気工事施工管理技士
・第三種/二種/一種電気主任技術者
・消防設備士 など
電気工事士は、電気や工事関連の資格を取ることで従事できる工事の幅が広がります。
また、企業によっては保有資格に応じて資格手当を支給している企業もあります。
企業に求められる資格を取得することで、年収アップを目指しましょう。
経験を積んでキャリアアップを目指す
【年齢別】電気工事士の平均年収の項目でもご紹介しましたが、電気工事士の年収は50~54歳が最も高いです。
これは、実務経験を積むことによって、現場で責任ある立場を任されるようになるためです。
また、日本の多くの企業が年功序列制を採用しており、年齢や勤続年数に応じて自動的に年収が上がっていく仕組みになっています。
以上の点から、同じ会社で長年経験を積んでいくことで、自然と年収が上がっていきます。
しかし、若手の方の場合、年齢を軸にした評価に不満を抱く方もいるかもしれません。実力で評価されたいという方は、実力重視で採用を行っている企業への転職を検討するといいでしょう。
高収入の企業を狙って転職する
しっかりと経験を積んでいれば、転職によって今までよりも大幅に年収をアップさせることが可能です。
【企業規模別】電気工事士の平均年収の項目でも解説していますが、電気工事士は企業規模が大きいほど平均年収が高い傾向にあるので、基本的には大手を目指した転職活動を行うのがおすすめです。
また、収入アップを狙った転職の際は、求人サイトの検索機能を有効活用することが大切です。
現在は、希望年収をもとに求人を探すことのできるサイトが多くあるので、積極的に利用しましょう。
独立する
電気工事士として収入をアップさせるには、独立することも有効です。
ただし、独立した場合、取引先探しやスケジュール管理等をすべて自分で行うことになるため、独立後の目途が立つよう念入りな下準備が必要です。
会社員と比べ、責任が強くなりますが、うまく軌道に乗ることができれば収入はアップするでしょう。
建設関連・電気設備に関連した職業の平均年収
電気工事士以外にも、建設業関連の職種の平均年収が気になる方もいるかと思います。
建設関連、電気設備に関連した職業をピックアップし、平均年収をご紹介します。
建設業関連の平均年収
①月給平均 | ②賞与平均 | 平均年収(①×12+②) | |
電気工事士 | 36万7,400円 | 110万600円 | 550万9,400円 |
大工 | 33万6,800円 | 52万9,100円 | 457万700円 |
配管従事者 | 36万2,200円 | 77万9,000円 | 512万5,400円 |
土木従事者, 鉄道線路工事従事者 | 30万6,400円 | 43万4,500円 | 411万1,300円 |
建設躯体工事従事者 | 34万4,900円 | 46万1,700円 | 460万500円 |
その他の建設従事者 | 33万2,800円 | 53万2,800円 | 452万6,400円 |
電気工事士は、建設業関連の職業の中では平均年収が高い傾向にあります。
特に、平均賞与の面でほかの建設関連の職業と差がついており、建設業の中ではボーナスを多くもらえる職業であるといえます。
参考:電気設備関連の職業の平均年収
厚生労働省の調査は、すべての職業のデータが集計されているわけではありません。
そのため、工事士.comの独自調査にはなりますが、電気設備関連の職業の平均年収もまとめました。
平均年収 | |
電気工事施工管理技士 | 約500~700万円 |
消防設備士 | 約400~500万円 |
電気工事施工管理技士は、電気工事士の平均年収である550万円を超える年収を目指せる職業であるため、施工管理に興味のある方はキャリアアップの手段として考慮してもいい職業であるといえます。
消防設備士は、電気工事士よりも収入がやや低めの傾向にあるようです。
電気工事士の収入Q&A
電気工事士の収入について、よくある疑問をまとめました。
電気工事士は儲かる職業?
電気工事士は、平均と比べてやや儲かる職業であるといえます。
電気工事士の平均年収は550万円、平均月収は36万円の項目でご紹介していますが、電気工事士の平均年収は日本の全業種の平均年収を20万円程度上回っています。
また、建設関連の職業の平均年収と比較しても、平均年収は高いといえます。
電気工事士で年収1,000万円を目指すには?
電気工事士で年収1,000万円を目指すには、独立または高収入が見込める企業への転職が必要です。
電気工事士の平均年収は550万円のため、1,000万円を目指すのであれば平均を大きく上回る稼ぎかたをしなければなりません。
独立し、自分の会社を軌道に乗せることができれば、年収1,000万円も実現可能でしょう。
電気工事士に向いている人・向いていない人は?
電気工事士に向いている人の特徴は、以下の通りです。
・手先が器用
・モノ作りが好き
・細かい作業が苦にならない
・安全ルールを守って行動ができる
・チームでの作業が苦ではない
反対に、電気工事士に向いていない人の特徴は、以下の通りです。
・細かい作業が苦手
・集中力がない
・モノを作ることや、動かすことに興味がない
・チームでの作業が苦手
電気工事士として活躍している人には、「モノ作りが好き」という方が多くいます。
子供のころ、プラモデルを組み立てるのが好きだった方や、日常生活において細かい作業が苦にならない方は、電気工事士に向いているといえます。
まとめ
電気工事士の年収・月収データの紹介や、電気工事士が年収をアップさせるコツについてご紹介しました。
平均を知り、自身のキャリアプランにお役立てください。
◆ 関連記事をチェック!
コメント