建設キャリアアップシステム応援自販機の設置広がる
一般財団法人建設業振興基金は3月17日、「CCUS応援自販機」の設置に関するレポートを公表しました。
「CCUS応援自販機」は、建設キャリアアップシステム(CCUS)が導入されている現場に設置され、技能者がCCUSカードをタッチすると一日一回飲み物が無償提供される仕組み。
現在は複数のゼネコン現場(鴻池組、東急建設、フジタ)にて導入が行われています。
技能者へのメリット提供のほかカードタッチ率の向上も
CCUS応援自販機は、料金を元請事業者が負担し技能者に飲料を提供する仕組みのため、技能者にとってはCCUSに登録する直接的なメリットが生まれます。
また、CCUS応援自販機の利用とカードリーダーを近くに設置し、自販機利用とカードのタッチをセットにすることで、タッチ率が向上するという効果もあります。
現在は全国12現場で導入済み
CCUS応援自販機は2023年2月末の時点で、茨城、千葉、東京、神奈川、三重、大阪、兵庫、愛知、宮崎など9都府県12現場に設置済み。今後の設置予定(申込有・検討中)は4社24件あり、自販機の設置は増加の傾向にあります。
「初めて目に見える恩恵があった」の声も
CCUS応援自販機のある現場からは、自販機に喜ぶ声が寄せられています。
・当社(協力会社)は、新入社員に必ずカードを取得させているが初めて目に見える恩恵があった。
・この現場に来るときは、CCUSカードを携帯するしカードタッチするようにしている。
・タッチしたか、顔認証したか、という声掛けはいつの間にかおざなりになるが、自販機の飲み物無料は、「貰ったか?」というのは気軽に声掛けしやすく、コミュニケーションツールになる。
・この自販機を設置している現場所長は凄い人だと思う(日本に数台しかないと聞いているので)
建設キャリアアップシステムは技能者の能力や経験年数を可視化し、適切な対価を受けられるようにするなど業界環境の改善を目的としたシステムですが、技能者にすぐにメリットをもたらすケースは少ないため、恩恵のわかりやすい自販機と組み合わせることでより技能者にとって身近なシステムとなります。
建設キャリアアップシステム登録率向上にもつながるか
建設キャリアアップシステムは登録者を増やすことが課題であり、登録者増加のため技能者へのメリット等継続的な取り組みを行う必要があります。
CCUS応援自販機のように技能者へのメリットが増加すれば、認知度向上、登録者の増加につながってくかもしれません。
参考資料
一般財団法人建設業振興基金:「CCUS応援自販機」増加 技能者の笑顔広がる
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