技能者3分の1が55歳以上…2020年予算案は人材確保・育成に重点

建設ニュース

業界の若返り・人材確保のための2020年

先月26日、国土交通省は建設業に関連する予算案を発表しました。

発表資料によると、建設業で働く技能者の3分の1が55歳以上というのがこの国の現状です。高齢化する建設業界にストップをかけるため、国土交通省は厚生労働省と連携して人材の育成・確保に取り組んでいますが、今年も新たな施策を入れながらこの問題に取り組みます。

令和2年度の予算はここに使われる!

◆ 人材確保 

◆ 人材育成

◆ 魅力ある職場づくりの推進

各テーマと予算案

3つのテーマである「人材確保」「人材育成」「魅力ある職場づくりの推進 」ごとに、予算が振り分けられています。

(出典:国土交通省)

話題の「働き方改革」の推進は、3つのテーマすべてにかかる事業とされています。建設業界特有の働き方改革推進事業としては、工期設定・施工時期の平準化や、残業時間削減のための改正建設業法の成立、また建設業許可の電子申請などが挙げられています。

テーマごとの取り組み

◆ 人材確保

働き方改革の推進女性・若手の雇用に力を入れ、誰にとっても働きやすい建設業界に変えていくための対策を行います。厚生労働省はハローワークや教育機関と連携して支援し、人材が集まりやすい環境を作っていきます。

若手の雇用では、 前年からの継続事業として業界団体や地元企業による高校内企業説明会等を実施するとしています。

また、「トライアル雇用助成金」として 、35歳未満の若手や女性を試行雇用した企業に助成金を出す策も用意されます(下図左上参照)。

(出典:国土交通省)

◆ 人材育成

人材の育成を手助けする策が設けられています。

昨年からの継続事業として、35歳以上55歳未満を除く離転職者、新卒者、学卒未就職者等を対象に、電気・ 配管などの建設設備職種等に係る訓練から就職支援に至るまで、業界と連携した人材育成事業を実施することを挙げています。

また新規事業として就職氷河期世代向けの資格の取得支援が上がられており、予算額は34.7億円となっています。

(出典:厚生労働省)

◆ 魅力ある職場づくりの推進

今年拡充される事業として、墜落・転落等の災害防止推進や管理責任者への研修の実施など「安全に働ける職場」の推進策が用意されています。

具体的には、足場からの墜落・転落災害の防止対策の充実強化のため、専門家による診断の実施や診断結果に基づく現場に対する指導・支援を実施するとしています。

(出典:国土交通省)

進む高齢化を食い止めることはできるか

建設業で働く技能者の高齢化を食い止めるため、人材の確保と働きやすい職場環境の促進することは必須と考えられており、国も様々な策を用意しています。

電工魂でも、電気工事会社様で利用できそうな助成金や政府主導の取り組みがありましたら随時紹介させていただきます。

国の制度を有効に利用し、自社の人材確保にも努めましょう!

資料全文はこちら

◆ 国土交通省:報道発表資料

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