新型コロナで採用難はやや解消?電気工事士の求人倍率から考える

新型コロナで採用難はやや解消?電気工事士の求人倍率から考える

3年半ぶりの低水準

4月28日、厚生労働省が発表した国内の有効求人倍率は1.39

これは、2016年9月ぶりの低水準とされています。

◆ 有効求人倍率とは…ハローワークで仕事を探している人の数に対して、ハローワークに掲載している求人がどれだけあるかの数字で、就職活動や採用活動の難しさの指標とされます。例えばハローワークに100人仕事を探している人がいたときに、ハローワークに求人を載せている企業が100社なら求人倍率は1.0倍。数字が高いほど企業にとっては人材確保が難しく、また数字が低いほど求職者にとって就職が難しくなります。

この記事では、電気工事士ほか他職業の有効求人倍率を見ながら、今後の採用が簡単になるのか、それとも難しくなるのかについて考えていきます。

【図で分かる】電気工事士・その他職業の採用動向

では、最新版の有効求人倍率を見ていきましょう。

全職業の有効求人倍率と電気工事士の有効求人倍率に加え、比較のため他職業のうち、土木工事とサービス業のデータも抽出しました。

参考:厚生労働省「一般職業紹介状況」のデータより抜粋

それぞれの職業のデータについて、昨年比で確認ができます。

最新月である令和2年3月のデータでは、どの職業も前の月に比べて有効求人倍率が下がっています

電気工事士では2月に3.8倍であった有効求人倍率は、3.6倍まで下がっていますね。

この背景には、新型コロウイルスの感染拡大による工事の中止や業績の悪化で、求人の掲載を取りやめる企業が増えていることが考えられます。

以下は、こちらの数字をグラフ化したものです。

それぞれの職業をグラフ化しました。色の濃いものが今年のデータ、色の薄いものは前年のデータです。

こちらのグラフを見ると、令和2年1月から全職業で有効求人倍率が下がり気味であることがわかるかと思います。

全職業(グラフ赤色)では、前年の有効求人倍率(グラフ桃色)とほぼ同水準で動いていたものが、令和2年1月から下降が目立つようになります。

電気工事士(グラフ黄色)に注目してみると、今年は前年に比べて有効求人倍率が高い水準で動いていたものが、最新の令和2年3月に初めての前年割れを起こしています。

しかし、電気工事、土木など建設業の職業はもともとの有効求人倍率が非常に高い職業であることも念頭に置いておかなければなりません。

前年に比べて有効求人倍率が下がっているといっても、未だ土木は5倍以上、電気工事は3倍以上の競争率。土木では5社に対して1人の求職者、電気工事は3社に対して1人の求職者しか人材がいないのです。

コロナ収束まで有効求人倍率は下降する?

編集部の予想では、4月はさらに有効求人倍率が下降するのではないかと考えています。

その根拠は、ゼネコンの工事中断です。

大手ゼネコン清水建設では社員が新型コロナの罹患により死亡したことを受け、 4月17日から5月6日までの原則工事中止が発表されました。

この流れにつづき、今では多くのゼネコン・サブコンが工事の原則中止の措置を取っています。

元請けが工事を中断すれば、下請け、孫請けも仕事がなくなります。

仕事の減った企業は新たに人材を確保する必要がなくなるため、求人を取り下げます。

このことによって有効求人倍率は下がるのではないかと予想しています。

失業率も増加傾向

国内の失業率に関しても、やや増加の傾向があり、新型コロナによる倒産や事業の縮小が要因となっていることが予想されます。

出典:総務省統計局のデータより抜粋

つまり新型コロナ感染拡大以降の国内の状況は、人材を募集する企業が減り、さらには失業する人も増える求職者にとって厳しい時代となっているのです。

余裕があれば採用継続を

有効求人倍率の下降は、求職者の売り手市場から採用側の買い手市場へのシフトを意味します

自社で豊富に仕事がある場合は、他社の求人が少ない状況ですので採用活動を継続して行うのがいいでしょう。

もちろん元請けの工事中止により仕事がなくなるなど、業績に影響がある場合は採用計画や事業方針について考え直すことも大切です。

今後の国内の動向にも注目しながら、慎重に会社方針について考えていきましょう。

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